「ご住職のありがたいお話が伺える機会があるけど、ミモロちゃん、ご一緒しませんか」と、お友達に誘われたミモロ。「はい、ぜひ伺いたいです」とお返事。
お友達が連れて行ってくれたのは、京都の北、紫野にある「大徳寺」です。
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「大徳寺」は、臨済宗大徳寺派の大本山。創建は、正和4年(1315)。大燈国師が、紫野の地に庵を建立し、「大徳」と命名したことに由来します。
天正10年(1582)に豊臣秀吉が、信長の葬儀を盛大に挙行し、その菩提寺として「総見院」を建立、以後、武将による塔頭の建立が相次ぎます。細川家とゆかりが深い「高桐院」、小堀遠州が建立した「孤蓬庵」、一休宗純の塔頭の「真珠庵」など、歴史の教科書に登場する武将ゆかりの塔頭が、なんと20以上も広大な敷地の中にあるのです。千利休が帰依した寺院は、茶道とのかかわりも深く、各塔頭には、趣ある茶室、そしてお庭があり、訪れる人の絶えない寺院です。
さて、ミモロがお友達に案内されたのは、「瑞峯院」というキリシタン大名の大友宗麟が、22歳の時、得度して宗麟になり、1535年に創建したお寺です。
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宗麟がキリスト教徒の洗礼を受けるのは、1578年以降なので、得度してからキリシタンになったことになります。
そして、1587年、大友家が薩摩の島津家に滅亡寸前に追い込まれ、秀吉軍が援軍を送り、滅亡の危機から形勢逆転する中で、豊後の津久見で病死します。享年58歳。宗麟は、病没した津久見の地と共に、ここ「瑞峯院」にも墓があります。
当初、葬儀は、キリスト教式で、後に仏式で行われたそう。
ここ「瑞峯院」は、年間を通じ拝観することができるお寺です。
鴬張りの廊下がめぐる方丈は、天文4年(1535)に建造。室町時代の禅宗方丈建築の遺構をとどめ、重要文化財に指定されています。
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方丈の中には、開祖大満国師の木像を安置。まずは、そこに参拝するミモロです。
掛かる額は、後奈良天皇のもの。
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さて、方丈の前には、禅寺らしい枯山水の庭が広がります。蓬莱山式庭園で、独坐庭というひとり静かに眺めていたくなるお庭です。
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大きな岩が聳える蓬莱山からつづく半島…大海の荒波に打たれながらも、独坐する岩…大自然の雄大さを感じさせるお庭です。
敷地内には、3軒の茶室があり、毎月茶席が催されます。
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さらに方丈の裏手には、閑眠庭と呼ばれるお庭が…。
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「七つの石で十字架になってるんだって…。中庭には、キリシタン灯篭もある…」
これらの庭園は、昭和の作庭家、重森三玲によるものです。
「なるほど~だからすごく個性的な感じするんだ~。力強いよね~」とミモロ。
「お茶席にどうぞ~」とお寺の方に声をかけられ、ミモロたちは、お茶席へ、「和服着て来てよかった~」と思うミモロでした。
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茶室には、「梅凌寒獨開」(うめかんをしのぎて ひとりひらく)の書がかかります。
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「お菓子をどうぞ」と勧められ、そしてお茶を頂戴します。
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「やさしいそうなご住職…」とミモロは、その場の空気から感じたよう。
「人は、生かし、生かされるから人生というんです。そして自らのことがわかるのを、自分というんです」とご住職。
その言葉が胸にしみます。自らのこと…本当にわかっているのだろうか?自分がないかも…とふと思います。
地球のすべてのものに生かされていることに、改めて感謝したくなります。
また、日々の暮らしの中で、呼吸することを意識すること。いい姿勢でいることの大切さとなども教えていただいました。
「ふ~ふ~」とミモロは、その場で深呼吸。そして、背筋を伸ばすミモロです。
「お辞儀をするときは、首を曲げないで、背中を真っすぐに前に倒す感じで…」と教わります。
「なるほど~」とミモロもその場でやってみます。
「右手は、お釈迦さまのいたインドでは、食べ物をいただく神聖な手。ですから、前に手を組むときは、右手を下にします」と。
「そうなんだ~」とミモロも右手を下に…。
ミモロは、すっかりご住職が好きになり、お膝へ…
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「もっといろんなお話聞きたい…」と思うミモロです。
「子供は、ぜひお寺で生活をさせてほしいですね~。毎朝早く起きて、床に雑巾をかけたり、庭掃除をしたり、御経を読む、自分のすべきことをやってから、学校に行く…そういう生活の中から、学ぶことは大いにあります。最初、適当に掃除する子も次第に、隅々まで、丁寧に掃除するようになってゆきます」と。毎日の生活を丁寧に、そしてキチンとすること…
「もっと意識しなくちゃね~」と、反省するミモロです。
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「ここにいると、本当に心が穏やかになる~」お茶をいただきながら、ご住職のお話を伺った後、ふたたびお庭を拝見します。
京都に暮らす楽しさを、しみじみ感じるミモロでした。
*「大徳寺 塔頭 瑞峯院」京都市北区紫野大徳寺町81 075-491-1454 拝観時間9:00~16:30 400円
年間を通じ、拝観できるお寺です。
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