京都駅から徒歩6分ほど、油小路通と塩小路通が交差する西側にある天保6年(1835)創業の油の専門店「西川油店」。


古い店構えは、歴史を漂わし、店先には、油かすの桶が置かれています。
「中にはいってみよう~」とミモロ。店に一歩入ると、そこはさらに歴史を感じさせる品々がいっぱい。

「いらっしゃいませ~」と笑顔で迎えてくださったのは、このお店の7代目の奥様の西川富久子さん。

店の中央部には、なたね油やゴマ油などの瓶詰が並びます。「このラベル、レトロな感じで素敵~」


スーパーに並ぶ油とは趣が違います。
「あれ~灯明油だって~」ミモロが興味を抱いたのは、スーパーのサラダ油などの棚では見たことがない灯明油です。

「昔は、油は主に行灯やランプなどの照明に使われていたんですよ」と。「あ、そうだよね~昔電気なかったんだもの~」とミモロ。そう、一般家庭に電気が普及する前の戦前、照明用の油を買いに、人々が訪れたのです。
また京都は、大きなお寺も多く、そこでも灯明油のニーズが高く、この「西川油店」も本願寺をはじめ、いろいろなお寺に油を納め、今も、お寺からのニーズは続いているそうです。
時代の流れで、昔は、たくさんあった油専門店も、今や京都市内には、ここを含め2軒しかないそう。
「油小路という名前だから、きっとこの通りには、昔、油屋さんが並んでたのかも~」と思うミモロです。
「なんかいろんなものが並んでる~」と店の中を見回すミモロ。


店内には、このお店が油を製造をしていたときに使われていた油を搾る道具や、小売りなどに使った品々が展示され、まるで民具博物館のよう。


昔の道具は、今や残っているのが珍しい貴重な歴史的資料に。「これなんだろ?」


ミモロは、古い道具が珍しく、興味津々。昔の商いの記録なども残っています。
「その箱はね~。中に油を入れて、ひしゃくですくって、量り売りをしてたんですよ」


「そうそう、じょうごを使って、瓶にいれて~」「こぼさないように~」ミモロも道具の使い方を教わります。
美術工芸品など高価なものは、代々受け継がれてゆきますが、こういう道具は、使われなくなると廃棄されてしまいます。それを残し展示しているのは、ご店主の思いから…。


「灯明油使っていた時代の方が、電気を使うようになった時代よりずっと長いんだよね~」とミモロ。そう、考えると今のように明るい照明の時代は、戦後になってから…。100年もたっていないのです。
今や大型機械で大量に生産されるようになった油。昔の人の油への思いとは、ずいぶん違ったものになっています。
お中元やお歳暮でよく油の詰め合わせなどがありました。ここ『西川油店」のレトロなラベルが貼られた瓶詰は、なかなか素敵。贈り物にしたくなります。

「いろいろ見せてくださってありがとうございました~」とミモロ。「また、いらしてくださいね~」と店先まで見送ってくださった西川さんに手をふってお別れを…。

京都駅のすぐ近く、ぜひ1度立ち寄ってはいかがでしょ。香ばしいゴマ油などが揃っています。
*「西川油店」京都市下京区油小路七条下がる油小路町294 075‐343‐0733 9:00~18:00 無休
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