「京都御苑」の東側、寺町通沿いにある「京都市歴史資料館」では、8月29日まで「こんにちは京都市電」の前期企画展が8月29日まで行われています。
この企画展は、この春、京都市電のあゆみを記録した公文書「京都市電関係資料」が、京都市指定の有形文化財になったこと。さらに市電に代り京都市民の足となった市営地下鉄開業40周年を記念して行われたものです。
「ミモロ、市電大好きなんだ~」と、東山岡崎公園そばにある市電によく遊びにいったり、ここが京都の観光案内所だった時に、ボランティアでお手伝いしていたこともあり、実際に動く市電に乗ったことはないミモロですが、その歴史にはとても興味惹かれているのです。
企画展の開催に先立ち行われたプレス発表に訪れた「京都市歴史資料館」へミモロです。
「わ~いろんな資料がいっぱい~」と1階の展示室には、京都市電に関する史料が、市電の開業から構造、また路線など、さまざまに分類され、展示されています。
*今回、展示室内部の撮影は特別許可を頂き、リポートします。あしからず~
そもそも日本の路面電車のはじまりは、京都の産業促進のために、明治23年に完成した琵琶湖疏水の水力発電がそのきっかけ。
明治28年に岡崎エリアで開催された「第4回内国勧業博覧会」に合わせ、京都電気鉄道株式会社が、日本初の営業用電車を走らせます。
最初は、2月に伏見線、4月に木屋町線、そして33年には、北野線と、その後、京都の町を巡る交通機関としてさまざまな路線が敷設されます。
「すごいいろんな資料があるんだ~」とミモロは、展示を次々に見ては、目を輝かせます。
「ミモロちゃん、市電興味あるんだ~」と、この企画展開催に尽力なさって「京都市文化財保護課」「京都市電関係資料調査会」そして「京都市歴史資料館」のみなさん。
「はい、ミモロ、乗り物大好きなんです~」と嬉しそうに答えます。
京都市電関係資料が、京都市指定有形文化財になったのは、市電に関して、開業から廃線に至るまでのことが緻密に記録され、それを保存されていたからに他なりません。その膨大な資料を近年、改めて調査し、その全貌が詳細にわかる歴史資料になったのです。
「本当に、当時の担当者が、しっかり記録を取り、それを保存したことに感激します」と。
「最近、公文書って、改ざんされたり、削除されたり、すぐに廃棄しちゃったり…昔のお役人や担当者ってしっかりしてたんだ~」とミモロの辛口コメント。
パソコンのない時代だからこそ、残ることができた貴重な資料かもしれません。
「あの~確か梶井基次郎の小説「檸檬」にも市電登場してましたよね~」とミモロ。
「う~よく知ってますね~」と、ミモロの顔見て意外と思われた「京都市電関係資料調査会」の方。「まぁね~」と鼻を膨らますミモロ。
「はい、寺町通にもN52号という車両で大正時代に走っていたんですよ」と。
その資料なども展示されています。
「あの~市電の線路の幅「広軌」で叡山電車と同じだから、八瀬の方にも東大路通から市電乗り入れてたんですよね~」とミモロ。
「う~なかなか詳しい…はい、そうですね~」
「ということは、広軌の線路だから、新幹線も走れたんだ~」とミモロ。「う~それは線路の構造上無理ですね~」とキッパリ。
「そうなんだ~残念…」と、市電の路線を走る新幹線を想像したミモロはがっかり。
京都の市電は、昭和53年に最終電車となりました。
でも、かつての市電の車両は、広島や愛媛で活躍しています。「ところで岡崎公園そばの市電、どうなっちゃうんですか」とミモロ。
実は、かつてミモロが案内所のボランティアで通っていた市電は、そのご案内所は廃止となり、市電自体を売却することに、その買い手が今もないそうで、そのうち解体されてしまうのだとか…。「だれか買ってくれるといいのに~」と願うミモロです。
企画展には、貴重な写真もいろいろ。
訪れる人は、かつて乗ったことがある~と、懐かしそう。
かくいう私も、初めて京都を訪れた時、市電に乗ったことがあります。観光客の増加で市内では、もはや市電が走れる余地はありません。
「でも、プラハやメルボルンなんかには市電はしってるのにね~歴史的な町には、市電って似合うよね~」と思うミモロです。
乗り物好きでなくても、京都の町の歴史がよくかわる市電の歩み。
この企画展は、8月29日までは前期展示で初級編とのこと、そして9月3日から11月7日まで後期展示となり上級編の資料が見られます。
8月4日は、夜20時まで開館のナイトミュージアムも。
さらに連携企画として「京都鉄道博物館」「琵琶湖疏水記念館」「京都市考古資料館」でも企画展が行われています。
デジタルスタンプラリーも開催。
詳しくは「京都市歴史資料館」の案内からどうぞ
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