8月14日の夜、ミモロは、千本通沿いにある「千本ゑんま堂」に出かけました。
ここは、ご本尊に閻魔大王をお祀りするお寺。お盆の時は、ご先祖様をお迎えする「迎い鐘」。そして見送る「送り鐘」を撞きに、京都の北のエリアに住む人たちが大勢訪れます。
昨年、ミモロは、ここのお寺で、ご先祖様を迎えました。
14日の夜19時から、境内では、重要無形民俗文化財の「六斎念仏踊り」が行われます。
「わ~もうたくさんの人が来てる~」19時半ごろ到着したミモロ。すでに舞台の前には、大勢の観客が熱心に舞台を見つめていました。
「でも、踊り見る前に、お参りしなくちゃ~」とミモロは、本堂で、ろうそくと線香を納めます。
もちろん閻魔様にもお詣りを…。
舞台では、すでに演目の中ほどの「祇園囃子」の雀踊りなどが演じられていました。
鐘や笛、太鼓のお囃子は、祇園祭のお囃子に似ています。
さて、「六斎念仏」の起源は、平安時代に空也上人が始めた「空也踊躍念仏(くうやゆうやくねんぶつ)」だと言われますが、ほかにもいろいろな説があるのだそう。
壬生狂言などと同じように、文字が読めない人々に、仏の教えなどを踊りや歌などを通じて、広めたもの。
時代や地域で、同じ演目でも、演じ方などに違いが生じ、独特の魅力が生まれているのです。
舞台では、『手踊り」のユーモラスな動きの「願人坊」が始まりました。
「きゃ~楽しいね~面白い~」と見ているミモロは、楽しそうに手をたたいています。
演じる人たちは、この「千本六斎念仏」を伝承する「西陣千本六斎会」の皆さん。
20代から40代のメンバーが少ないのが悩みだそう。ただいま会員募集中です。
メンバーには、子どもたちの姿も。太鼓踊りの「堀川猿回し」に登場。かわいく踊る姿に観客から拍手が…。
「引き抜き手踊り」の「さらし」は、長いさらしの布を、新体操のリボンのように操ります。
さて、最後は「六斎念仏」の代表的な演目、「獅子舞の碁盤乗りと土蜘蛛」です。
「なんか面白そうだね~」と、ワクワクしながら舞台を見つめるミモロです。
「あ、獅子・・・なんかカラフルなお獅子・・・わ!逆立ちもできるんだ~」
舞台の上で、立ったり、逆立ちしたりした後、碁盤が三段用意されました。
ぐらつかないように、しっかりチャック。
「あ、獅子が碁盤に乗るのかな…」
狭い碁盤の上に乗った獅子
「え~碁盤の上で逆立ちするの~すご~い F難度じゃない」オリンピックの体操を見るような気分になっているミモロ。
アクロバットのような動きも
碁盤から降りた獅子はしばし休憩・・・
そこへ、突然「土蜘蛛」が現れました。
土蜘蛛と獅子の戦いが勃発。「え~獅子さん、なんにも悪いことしてないのに~」とやや不満そうなミモロ。
土蜘蛛は、得意の秘密兵器、クモの糸をパッと放し、獅子を絡めとります。
「わ~ん、獅子さん、クモの糸だらけになっちゃった~。かわいそう・・・」
ミモロは、獅子が気になって仕方ない様子。
舞台では、獅子を退治した土蜘蛛は、姿を消し、クモの糸だらけの獅子が、ほかの人からクモの糸を外してもらっています。
なんでも、このクモの糸を持っていると、金運などにご利益があるのだとか。外したクモの糸は、舞台が終了した後に、観客に…。
フィナーレは、全員で、「阿弥陀打ち」で、念仏を唱和して終了です。
「もらっちゃった~」と、ミモロは、舞台が終わると、クモの糸を分けてもらいました。
「お疲れ様でした」舞台を降りた獅子をいたわるミモロです。
夜の闇に浮かぶ提灯。ご先祖様たちも、きっと「六斎念仏」を楽しまれたことでしょう。
すでに9時を回った時間。「早くお家に帰ってオリンピック見なくちゃ~」
今年のお盆は、ご先祖様も寝不足になっているかもしれません。
*「千本ゑんま堂」の詳しい情報はホームページで
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