ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

観光客に人気の「びわ湖疏水船」。大津から山科まで乗船。2キロに渡るトンネル…う~もっと景色が見たかった

2023-04-10 | 体験

「わ~あそこまで行くんだ~」と、暗闇の先の方に見える小さな光を不思議そうに見つめるミモロ。


この日、ミモロは、滋賀県大津から山科まで「びわ湖疏水船」に乗ることに。
この遊覧船は、大津から蹴上まで、琵琶湖疏水を、春や秋の観光シーズンに運航され、観光客に大人気。予約がむずかしいと言われるもの。なんとか予約サイトで大津から山科までのチケットをゲットしたミモロ。胸をワクワクさせながら乗船しました。


「さぁ、出発しますよ~」とガイドさん。岸で出航を見送るスタッフの方々に手を振ってお別れするミモロです。

「出発!」ミモロは、なんとも幸運なことに、一番前の席に座れました。
水路をなめらかに進む先に、最初のトンネルが迫ります。

船が運航される琵琶湖疏水は、明治時代に作られた人口の水路ですから、波はありません。ですから、ほとんど揺れないのです。
モーターで進む船…乗船客が周囲の景色を楽しめるよう、ゆっくり進みます。


3つあるトンネルの内、第一トンネルは、琵琶湖疏水で最も長いトンネルで、約2.4キロあります。日本で初めて上からも掘り進める竪坑方式で作られ、トンネル洞門(開口部)は、西洋風の装飾があるのが特徴です。

それぞれの洞門には、明治の一大土木事業に貢献した人たちの扁額があり、それも見どころのひとつ。
第一トンネルの東口は、伊藤博文による「気象萬千」、西門は山県有朋の「廓其有容」の扁額です。

第一トンネルの東門は、重厚な扉がついています。「これは、閉じられたことがないんですよ…」とのガイドさん。

近くでトンネルの門を見ると、今のトンネルと異なり、装飾があり、なんとも美しい建造美を湛えています。
明治という時代を動かす人たちの意気込みと心意気がそこに…。

さぁ、トンネルの中に進みます…。ドキドキ…ジッと前を見つめるミモロ。

約2.4キロにもおよぶ第一トンネルは、なんと直線で作られています。
琵琶湖と蹴上のインクラインまでの水位の差は、約4m。その間の約8㎞を平均2000分の1の勾配で水を流しているのです。
「すごい!」
そう、その高度な測量技術…そしてそれを完成させる土木技術の確かさ。
「昔からお城や大きな建造物作って来た人たちの技術があるからできるんだね~。日本ってすごい!」とミモロ。

トンネルの途中には、100mごとに金属製のプレートが埋め込まれています。
「ここが中央です~」とガイドさん。「う~あんまり見えなかった~」


そしてトンネルの中ほどには、京都府知事だった北垣国道の扁額が…

「寶祚無窮」皇位は永遠であるという意味だそう。

「明治の政治家って、みんな字がうまいね~それに漢詩の教養もある…今の政治家さんってどうなの???」とミモロ。
政治家の人間的な厚みの違いを感じます。

ひたすらトンネルの中を進む「びわ湖疏水船」。
「あ、出口が大きくなってきた~」

ミモロは、幸いなことに一番前の席だったので、トンネルの先がよく見えましたが、中程の席の方は、おそらくトンネルの側面ばかりだったのでは…。

いよいよ長いトンネルの抜ける船…目の前に、新緑が見えてきました。もう少し早い時期なら、桜が迎えてくれたことでしょう。


途中、大地震による堤防決壊時に水流を自動停止させる「緊急遮断ゲート」の下も通過

「あ、少し桜咲いてる~」


「もっと桜が咲いてたら、さぞやキレイだったろうね~」と思うミモロです。


船は、岸が低く感じる場所に近づきます。


「あ、別のトンネルが見える…」

このトンネルは、昭和45年にJR湖西線を通すために、疏水の位置を移動させ作られたもの。

「はい、山科の船着き場です~」とガイドさん。船は岸に横付けされます。

「え~もうおしまい…なんかトンネルばっかりだった~」と正直な感想。

「山科までの方は、順番に下船してください~」と言われ、ミモロは、一番最後に船を降ります。
それまでの時間、船の先端で過ごします。


「はい、下りてください~」ここで山科から乗船する乗客と入れ替わることに。
「まだ、乗ってた~い」とミモロ。


「どうぞ、またいらしてくださいね~」とガイドさん。

「はい・・・」と小さなお返事。

「またね~」と船長さんにもご挨拶。


「いいなぁ~これから先も乗れて…」


ミモロは、山科の船着き場から、疏水沿いの遊歩道を歩いて進むことに…


途中、疏水を眺めては、「もっと乗りたかった~」と。


次回は、ぜひ大津から蹴上まで乗りましょうね。「今度は、紅葉かな…?」

さて、この「びわ湖疏水船」は、滋賀県と京都府の間を運航していますが、その管理は京都府が担っています。
かつて水運を担っていた水路ですが、その役目は今やないものの、京都の町に水を届ける重要な役割を果たし続けているのです。

京都東山エリアの庭園などの水もここから…京都には、今もなくてはならない水路です。

山科の四宮から日の岡まで続く「東山自然緑地」。
今は、菜の花が花盛り…

「ここを歩いて行けば、京都の町に戻れるね~」そう、この散策路を楽しむのもおすすめ。

「うん…憧れのびわ湖疏水船乗ったから…その感じわかったもん。来年の桜の時期は、遊歩道で来ようかな…」


ミモロと同じ船には、これで3回目というリピーターも。
確かに1度は乗ってもいいかも…ただし、乗船料金は、観光遊覧船の中でも、高額ですが…。

*「びわ湖疏水船」の詳しい情報はホームページで

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ミモロへのお問い合わせ・ご要望は、mimoro1888@gmail.comまで

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