2月開催された京都の職人の技を知る「DESIGN WEEK KYOTO]のプログラムのひとつ工房見学に参加したミモロ。
西陣にある西陣織と帯の「桝屋高尾」の工房を訪れました。
まずは別棟の2階のスペースに。「階段結構急だよね~」と言いながら、参加者の先を歩きます。ミモロ急いで~
2階からは、1階の工房の様子が…
機械機が並んでいるのが見えます。
2階では、手織り機の作業を見学。
そこには、すごく細い糸が千本以上縦糸として機織り機に掛けられています。
「縦糸を設置するのが、織物では、すごく大変な作業のひとつなんだよね~」と、すでに何回か西陣織の工房を訪れたことがあるミモロです。そう、機織りは、機に座って足を動かし、緯糸が設置された杼を左右に渡し、トントンと筬(おさ)で緯糸を納める作業が知られます。でも、その作業に入る前に、縦糸を機に掛けるのが本当にすごいと思える作業で、機を実際に織るのは、作業の3割といわれるほど…。
「え~鶴の恩返しのおつうさん、毎晩部屋にこもって追ってたよ~部屋の中を見ないで~というのは、縦糸設置してたのかな?」とミモロ。う~与平がおつうの姿を見たのは、縦糸の設置が終わって織り始めたころかも…。あのね~昔話だから、深く追求しないの!
物語などの裏を読むのがミモロの癖…。
工房では、ベテランの職人さんから、今織っているものの説明が…
細い縦糸、そしてねん金の糸を緯糸にした織物で、向こうが透けて見えます。
この織物ですごいのは、その網目。「よく見てください~」とルーペを借りて、じっと網目を見つめます。
「わ~すごいよ~」とミモロから大きな声。
そこには、1ミリにも満たない網目が、正確に正方形に並んでいます。昨日お話した錦糸を真綿の糸に巻いたねん金の糸は、細い部分と太い部分がある凸凹の糸。その微妙な太さの変化に合わせ、筬のトントンとする強さを変えているのだそう。
「すごすぎる~」と、ミモロ以外からも声が上がります。
また、模様を描く織物では、図案に沿って、多数の緯糸を、その部分だけに渡します。
「わ~どこにどの色糸をどれだけ置くのか、わかんなくなっちゃいそう~」とミモロ。そこは熟練した職人さんたち。でも、人間ですから、ふとした失敗も…後で見つけて、大変なことになるそう。それを避けるために、細心の注意で行う神経を研ぎ澄ました作業。
また別の機では、女性の職人さんが機に向かっています。
「女性の職人さんも多いね~」
昔は、職人さんというと無口な男性が多かったよう。工房に入ると、ギョロっと睨まれる怖いイメージもありました。でも、今は、男性の職人さんもグッとフレンドリー。しかもカッコいいのです。さらに近年増えているのが、女性の職人さん。よほど力仕事を必要とする工房以外、ほとんどの工房には、女性の姿が見られます。
「わ~みんなすごく素敵~」と女性の職人さんを見て思うミモロ。技術を習得し、それで生きていけるという自信としっかりとした軸がある方ばかり。だから素敵なのかもしれません。
この日、たまたま工房を訪れたという方は、縦糸の先染めの工房の職人さんです。
無地の糸が多く使われる西陣織ですが、あらかじめ図案に沿って、縦糸を染める織物も。
京都市内でも、縦糸の先染めの工房の数は少ないそう。
伝統工芸の技を未来に繋げるためにも、女性たちのパワーは不可欠です。
「本当に職人さんって、すごいよね~」と、工房の各所を巡り実感するミモロです。
近年の着物離れは、西陣や友禅など着物業界に大きな打撃を与えています。日常着から、特別な機会にしか着ないという人が増えた今、需要の減少は避けられないこと。「着物には憧れて、着たいとは思うけど…」という方も多いはず。
「もっと着物を着なくちゃね~」というミモロですが、ミモロの場合、体が小さいのでいくらたくさん来ても、少ない布の量ですんでしまいます。京都の着物産業に寄与してないかも…。
若い人では、着物を着たのは、七五三と女性なら成人式と結婚式という人がほとんど…このままでは、着物は民族衣装として残るだけになってしまいます。京都では、修学旅行生に着物体験をしてもらったり、レンタル着物のお店も多数。ともかく着物を着る…というなんらかの経験を若い世代に与えることが、大切なのではと思うばかりです。
さぁ、工房見学の後は、いよいよねん金の糸を使ったワークショップです。
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