先日、物凄い光を放つ物体がロシアの上空に現れ、爆発した。隕石だと分かって、ホッとした様子だった。何しろよく分からない時は、「ミサイル攻撃か」などと叫んでいた人もいた。被害は結構あったようだけど、死者が出なくてよかった。それでも隕石が落下した地域はロシアの軍需工場地帯とか、原子力発電所もあるとかで、もしそれらの施設に落ちたなら、「想定外」の大事故となっただろう。
隕石が落下してくることは珍しいことではないようだが、大きなものとなると地球への被害は計り知れないことになる。全盛を極めていた恐竜が絶滅したのは、巨大隕石の落下が原因と言われている。人の力ではどうにもならないことはいくらでもあるのだ。人が作り出した経済の仕組みだって、コントロールは難しい。気候は予報できても変えることは出来ない。人の心の動きも、分かっているようで分からないところがある。
地球の周りにはたくさんの宇宙ゴミが漂っている。制御不能となった人工物で、ロケットの残骸や、宇宙飛行士が落とした工具や部品、人工衛星同士が衝突して発生した破片などだ。秒速数キロメートルという物凄い速度で飛んでいるから、どんなに小さなものでもその破壊力は大きい。ゴミ同士の衝突もよくあるようで、そんな宇宙ゴミが時々地球に落下することもある。大気圏内で燃焼できないほどの大きな隕石が地球に衝突すれば、地球環境が変わってしまうかも知れない。
天から火の玉が降ってきたという伝説は各地にある。旧約聖書にも、神の怒りとして書かれている。いずれ、そんな時がやってくるのかも知れない。宇宙のチリが融合して新しい星が生まれる時に、宇宙線が発生するという。宇宙線は放射線物質から出る放射線で、宇宙は放射線で溢れている。幸いにも地球は大気で包まれているので、放射線量は減少しているが、この大気そのものが不変というわけでもないらしい。
先日の大和塾の講演『宇宙100の謎』で、天文学者の福井先生は「月は毎年4センチずつ地球から遠ざかっている」と話された。子どもの頃、大陸移動説を知って驚いたけれど、今もなお大陸は移動しているようだ。とんでもない不可思議なところで私たちは暮らしている。全てのことが解明されたとしても、解決することは不可能だろう。私はその方が人類にとっては幸せな気がするけれど、どうなるのだろう。