友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

産み育てることが幸せだとしても

2016年03月18日 18時34分03秒 | Weblog

 大阪市立茨田北中学校の校長の朝礼講和が論議になっている。問題になったのは次の部分である。「女性にとって最も大切なことは子どもを2人以上産むことです。これは仕事でキャリアを積むことより以上に価値があります」。校長が朝礼で何を話してもよいし、それで生徒が校長の主張を100%受け入れるわけではない。

 中学時代を振り返っても、校長の講話で思い出に残っているものはない。そうは言っても、影響がない訳ではない。私はむしろ、こういう考え方をする人でなければ校長になれないことが問題だと思う。なぜ校長はこの話をしたのだろうか。その理由は、「少子化が進むと日本が消えてしまう」という考えにある。「アメリカは日本人を原子爆弾で潰されそうになったが、今は少子化で自ら潰している」と考えている人である。

 「女性が2人以上産み育て上げると、無料で国立大学の望む学部に能力に応じて入学し、卒業できる権利を与えたらよいという意見に賛成です」「子育ての後、大学で学び専門職に就けばよい」と校長は言うが、なぜ女性と男性を区別するのだろう。子育てを終え大学で学んだとして、受け入れてくれる職場があるのだろうかと思うし、果たしてそれが女性の理想的な生き方とは思えない。

 校長は「子育ては必ず夫婦で助け合いするもので、女性だけの仕事ではありません」と言うが、これも建前でしかない気がする。「女性にとって」からの文面を見ると、まるで北朝鮮なのかと思えてくる。子を産み育てることは国家のためなのかと恐怖さえ感じる。「産めよ増やせよ」と国家が介入すべきでない。自分の考えを話しただけで、「間違ったことは言っていない」と校長は開き直るが、女性を「産む道具」としか見ていない大きな間違いをしている。

 大阪の女性教師から匿名のコメントを待っています。

コメント
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