鵜沼で行われた『ふれあいコンサート』に行って来た。友だちが司会をするというだけで、中身のことは気にしていなかった。もらったチラシを見ると、彼女はピアノを弾くのに、司会役になっている。まあ、何でもできる人だからとコンサートの中身も知らずに出かけた。ランチ付きで4千円だったが、私は彼女の招待ということで案内された。
案内された席は招待席で、私の隣りの3人はメインで歌うソプラノ歌手の先輩か同級生のようだった。主催者のあいさつ後、ランチが運ばれてくる。オードブルに始まり、スープが出て、ステーキへと進み、デザートまで、かなり凝ったコースメニューだった。どれも見た目は美しく、なかなかオシャレで美味しかった。
食事が終わるとコンサートで、『オーソレミオ』のオープニング、『マイウェイ』のフィナーレであったが、司会役の友だちが笑い通しの楽しい時間だった。聞けば、司会の友だちとソプラノ歌手とピアノ伴奏者は幼稚園からの友だちと言う。ソプラノ歌手は友だちと背は同じくらいだが、身体は倍はある。ふたりが話すと掛け合い漫才のようになってしまう。
赤い衣装のソプラノ歌手がオペラ・カルメンの『ハバネラ』を歌いながら、招待席にやって来て、先輩か同級生の男性の手を取ろうとするのだが、ふたりとも嫌がって立ち上がらない。すると今度はカルメンが私を見る。妖艶で男なら誰もが恋に落ちたカルメンの誘いを断ったら、美貌の彼女を傷つけることになる。私は席を立ち、カルメンをハグする。相撲取りのように大きな身体だった。
デベソは帰りの電車の中でも起きた。岩倉から乗って来た女性がしきりに行き先を気にしている。次の大山寺で降りようとするから、「どこまで行くんですか」と聞くと、「名古屋へ」と言うので、「ここで降りずに西春で降りれば、名古屋へ行く準急が来ますよ」と伝える。おせっかいな性格はなかなか直らない。