友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

男たちの愚痴と自慢話

2019年10月17日 17時33分45秒 | Weblog

 男が何人か寄るとあけすけな話になるが、大抵はカミさんのことが多い。大方が年寄りだから、子どもたちは巣立っていき、カミさんとふたりで暮らしている。昨年カミさんを亡くした仲間は、「どんなにケンカしてもいいから、ふたりで長生きするのが一番だ」と言う。

 「ひとりで食事を作り、ひとりで食べて、ひとりで寝る。あんたたちには分からないだろうが、こんな寂しいことはない。ケンカすることもない。誰とも話さずに一日が終わっている」と零す。「朝は毎日、喫茶店に行くようにしている。馴染みの店を決めて通っていると、いつも同じ人に逢うから、話もできる」。

 「同じ時間に同じ散歩コースを歩いていると、同じ人に逢うので、声をかける。ご近所の人と話す時もあるが、なかなか出会うことが無い。後はパチンコと釣りだが、人と話す機会は滅多にない」。「結婚してからはずーとカミさんが、料理も洗濯も掃除もやってくれていたから何もしなかった。自分でやってみて、カミさんが言う程大変じゃーないことも分かった」。

 まだ、シルバーで働いている仲間は、「うちのカミさんは料理が下手だから、私が作っている。カミさんに任せておくと、流しに洗い物がいっぱいになってどうしようもない。以前は文句を言っていたが、自分でやった方がいいから、カミさんの分も作っておく。カミさんは帰りが遅いし、朝は私が早いから一緒に飯を食うことが無い」と話す。

 「じゃー、夫婦の会話はどうしているの」と質すと、「会話ねぇ、無いねぇ」と答える。「カミさんのことは愛しているよ。誕生日のプレゼントを欠かしたことは一度もない」と自慢する。夫婦の会話もなく、家に居る時間もすれ違いで、よくそんなことを自慢できると感心する。十人十色と言うけれど、いろんな家庭がある。仲間の自慢話を聞くのも、宴会の楽しみなのかも知れない。

コメント
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