テレビアニメ「ルパン三世」Part 2から峰不二子役を務めてこられた声優の増山江威子さんが5月20日に亡くなっていたことが分かった。享年89。
年齢とともに声も老化するものだが、増山さんは驚く勿れ70代になっても、ときに甘えすかしてそそのかし、ときに冷たくあしらいながら、狙った獲物は逃がさない、世界を股にかける大泥棒・ルパン三世を自在に操る魔性の女・峰不二子の艶やかな声を保っておられた。プロの矜持である。
早くも1960年代から声優として活動されたが、当時は声優という職種が世間に認知されておらず、舞台俳優の副業扱いでしかなかったそうだ。峰不二子役以外にも、「天才バカボン」のママ役や「キューティーハニー」の如月ハニー役に「パーマン」のパー子役など多彩な役柄をこなし、私たちアニメ全盛の世代にとって、今更のように存在感の大きさを思う。
こうして私が一番好きなアニメ「ルパン三世」で私が馴染みがあるルパン・ファミリーは皆さん鬼籍に入ってしまわれた。ルパン(山田康雄さん、1995年没)、銭形警部(納谷悟朗さん、2013年没)、石川五エ門(井上真樹夫さん、2019年没)、次元大介(小林清志さん、2022年没)・・・私もそういう年齢なのかと、感慨深い。
峰不二子というアニメ上の強烈なキャラに(文字通りに)命を吹き込み、一人の女性像を打ち立てて、限りない夢を与えて下さった感謝の気持ちを込めて、合掌。
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