かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

水族館にて

2020年01月02日 19時50分05秒 | みゆみゆとの生活
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

さて正月早々、南知多ビーチランドに行ってきたよ。
毎年恒例。そうちゃんも朝起きた瞬間から「ビーチランド いくよ?」が止まらない。
そして、彼がビーチランドに着いて真っ先に向かう所は、いつもここだ。

「おもちゃ王国」の、シルバニアファミリー館。
バスに乗せたうさぎちゃんたちを守りつつ、アニメを見る。
ただね、これはたぶん単なるパターンなんだ。
その証拠に、始まってものの5分で「パンダ のるよ?」と立ち上がった。
屋外にあるパンダの乗り物に乗りたいらしい。
儀式みたいなものですね。

イルカショーを半分ほど見て、持参したおにぎりとうどんを食べる。
いつもと同じなビーチランドだ。
それでもかーちゃんは、美しい「マイワシ群泳」が見られて嬉しかった。

そうちゃんが絶え間なく「めいたんてい コナン みたいです」と叫んでたけど、気にしない。

滞在時間1時間。そろそろ限界かなー。
と思ったら、「シルバニアファミリー いくよ?」
お。珍しい。振り出しに戻った。

もう一度シルバニアファミリー館に行き、またアニメを見る。
そしたらそのあと、奇跡が。
シルバニアファミリー館の次に隣の「トミカ・プラレール館」に入り、

ミニカーを走らせて遊べた!
車を走らせて遊ぶ姿なんて、初めて見た気がする。
前に遊んでた子も自閉ちゃんなのか?と思わせる、きれいに並んだミニカー。
その中から一つ一つ取っては立体道路を走らせるそうちゃん。
10周くらい。すごい。感動。
うちにしまってあるプラレールも出してみようかな、とすぐに欲が出る。

次に見たのはペンギン。

エサやり中。
女性の飼育員さんの膝をつつこうとしているペンギンが、なんとそうちゃんと同じ名前らしく。
そのペンギンがなかなかエサをゲットできないことに気づいた男性飼育員さん。
「そうちゃんー。そうちゃんー。こっちだよー。」と何度も何度も名前を呼びながらエサを与えようとしていた。(実際にはそうちゃんの下の名前の呼び捨ててです。)

それを聞いて一瞬固まった、うちのそうちゃん。

自分も魚もらえるのかと思って手を出してたよ。
かわいいな。

男性飼育員さんが女性飼育員さんに話していたところによると、ペンギンの「そうちゃん」は、目が不自由なようです。
「目つきが少しおかしいでしょ。片目がしっかり開いてなくて。だから、よく見えないと思うんだよ。」
そう言った男性飼育員さんは、ペンギンの「そうちゃん」がしっかりと魚を食べるところを見届けてから、他の子にあげていました。

愛を感じた。
ふわっとあったかい気持ちになりました。
この飼育員さんは、学校の先生になってても、とってもいい先生だっただろう。
ペンギンと比べるのも変かもしれないけど、うちのそうちゃんも、そんな人たちにたくさん出会ってきたと思う。
それは、何にも代えがたい、彼の財産だ。

今年もいい出会いがありますように。