かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

ドクター首をひねる

2020年08月06日 23時09分10秒 | みゆみゆとの生活
今日は大学病院小児科の定期受診。
電子カルテ見ながら、
「あ、精神科行かれたんですね。」
「そうなんです。1週間入院してました。」
「何があったんですか?」

てん末をかいつまんで話す。
いちいちのけぞって驚いてくれる。
「本人にも止められなくて、どうしようもないんだよねー。」
そう言ってくれる、優しいムーミン教授。

興奮時に語頭を繰り返す発声について質問すると、
首をひねりながら、「何でしょうね…。強迫神経症的な何かかな…。」
続けて、
「この子の場合は、精神科領域の薬の調整が中心ですよね。
今、14歳。これから5年くらいは、まだまだいろんなことが起こると思います。
てんかんはビムパット単剤でいけそうだし、これが他の薬に何か相互作用を与えることもないです。
今後は小児科よりも精神科をメインにして、そちらに定期的にかかった方がいいと思いますよ。」
ああ。言われてしまった。ほんのりわかってたけど。

精神科の担当教授は、てんかんと発達障がいとその他の精神疾患を診られるスペシャルな先生。
区分け上「てんかん外来」になり、知的障害の患者さんは少ない。
むしろ会社員や主婦風の方が多く、待合室にたくさん座っておられる。
薬だけもらいに来る人も多そうで、一人あたりの診察時間はとても短い。
そして待ち時間が長く、1時間は余裕でかかる。
そうちゃんにとって、この待ち時間は辛い。

そんな事情もわかってくれて、「そこだよねー。待ち時間ねー。」と言ってくれた。
けど、いずれ18歳になれば小児科は卒業だから、ということで精神科の予約をまた入れることにした。
セロクエルをどうするか、相談しなくちゃ。

精神科ドクターが、「うちの保護室は数が少ないから、できれば他の精神病院ともつながっておくと、もしもの時に安心だよ。」と前に言ってたことを思い出して、
「そういう受診の仕方ってできるもんですかね?精神科病院で。」と小児科ドクターに聞いてみた。
すると先生、腕組みしながら首をひねり、
「精神科の病院間の事情は、僕にはわからないんですよ。
すみません。」
頭のてっぺんが見えるくらい、頭を下げて謝って下さって、質問したこちらが恐縮してしまった。
この立場の方はそう簡単に頭を下げたりはしない、と思ってた私は浅かった。
全然先生は悪くないのに、専門外のことは答えられなくてごめんなさい、とこちらに体を向けて言ってくれたことに誠実さと人間味を感じて。
尊敬するとともに、いい先生だなーと改めて思った。

いや、精神科のダンディ教授も話すたびに涙出そうなくらいハートのある先生で大好きなんだけどもね。
やっぱり小児科と精神科と両方定期受診し、そのうち一つは待ち時間が長いというのは、負担が大きいな。
どうしようかな。
とりあえずお盆明けに精神科の予約を入れるとして…。

元のこども病院に主治医を戻すのもアリかなーと考える。 
てんかんが頻発した時はムーミン教授に薬の調整をお願いし、
警察沙汰になるほどの興奮状態に入ったらダンディ教授に入院の相談に来る。
普段は古くからお世話になってる近くのこども病院で今の薬を出してもらう…。
それが可能なら、私とそうちゃんの負担は少し減る。
今度相談してみようっと。

ほんと、ドクターに限らず、私も首をひねってばかり。
そうちゃんの子育ては難しい。
「はいはい、よくあるやつね。その場合はこうだよ。」と言える人が少ない。
そういう意味では、今までかかってきた精神科(又は児童精神科)の先生方は皆さん頼もしい。
そうちゃんはいい出会いを呼ぶ男の子だなー。