かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

カギと冷蔵庫

2020年11月07日 20時57分45秒 | みゆみゆとの生活
ピュンピュン走り回りっぱなしのそうちゃん。
彼が気になってしょうがないのは、カギと冷蔵庫。
冷蔵庫は、毎回全てのドアを開けて、自分の好きなものがないか確認する。
で、しっかり閉めずにまた走り去る。
時々何か見つけてその場で食べてしまうこともある。
チャイルドロック的なものは全部クリアされ、今は「なるべく空っぽにしとく」作戦でそうちゃんの興味が続かないようにしてるのだけど。
こんだけハイテンションだと、何も彼を止められない。
すごい勢いで開け閉めするので、そのうちドアが壊れるんじゃないかと思っている。
考えるだけでブルーだ。

玄関のカギは、新調してから破られてないけど、時間の問題な気もしてきた。
「ここにカギ差し込めば開くんやろ ボク知ってんでー」
とばかりに、様々なカギを出してきては無理やり突っ込もうとする。
困るー。
カギ穴壊れそう。

そうちゃんが動いてる間中、冷蔵庫とカギを壊されないように見守る。
週末で久々に一緒に晩ごはんを食べた夫は、そうちゃんを止めるために立ったままご飯を食べていて、
時々捕まえたり体当たりで行く手を塞いだりしながら、
「これは肩痛めるわ」と共感してくれた。
わかってくれると嬉しい。

そんなそうちゃん、朝から多動すぎて頓服を飲ませたせいか、デイでは少しお昼寝したりしてまずまず落ち着いていたらしい。
よかった。

その間に私は、心身障害者福祉協会のお仕事。
障害者週間(12/3~9)啓発と会員募集のためのティッシュ配りを、ご近所のスーパー入り口で頑張ってきたよ。

去年はそうちゃんを連れていって10分で帰ってきたけど、
今年はガッツリ2時間。
快く受け取ってくださる方もいたけど、明らかに迷惑そうに走り抜けて行かれる方もいる。
街頭ティッシュ配りってそういうもんだと知ってるけど、
買い物に来ただけのあの人を朝から不快な気持ちにさせてしまって悪かったなー、とか
身近に障害者がいないと、自分には関係のない世界だと思うのかなー、とか。
色々考えてしまって、頭が疲れた。

そんな時、お一人の女性が立ち止まってくれた。
心身障害者協会だと言ったら、その方はこんな風に話された。
「そうなんですね。私ね、この地域で民生委員を長くしていたんですよ。だから色んなこと、よくわかります。大変ですね。本当にご苦労さまです。」
とても丁寧に頭を下げてくださって。
ふいに泣きそうになった。
…よくわかります。大変ですね。
初対面だし何も私のことを話してないのに、なぜか何でもわかってくれてる気がして。
肩をフッと抱き締められたようなあったかい感じがした。一瞬。
神さまは、どこにでもいる。
一生懸命伝えようとすれば、見ててくれる人はいる。きっと。

ん?というかメンタル弱ってるか?
ミュージックフェアで大竹しのぶさんが歌った「ファイト!」(中島みゆき)でも泣いてしまったんだけど。