かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

面会2

2020年01月17日 22時24分32秒 | みゆみゆとの生活
2回目の面会。
仕事終わってから1つ用事をこなし、夕方行きました。
 
病棟に着くと、まずは「倉庫」にこもって着替えの服を整理。
そこにまで、聞こえてきましたよ。
「バイキンマン! バイキンマン!」
手を叩きながら大きな声で歌う、我らがそうちゃん。
早く顔を見たくて、作業を急ぐ。

着替えの整理を終え、廊下で看護師さんと話していたら、そうちゃんがめざとく見つけて部屋から飛び出してきた。
そして私の手をグイグイと引っ張り、
「コーラ ください」
だよねー。わかってたよ。

一緒に部屋に入ってもなかなか話が終わらずコーラを出さずにいたら、
「ては おひざ!」だって。いい姿勢で。
わかった。すぐあげる。

そうちゃんは、渡したコーラを嬉しそうに飲みました。
この満足そうな顔。何にも代えがたい。疲れも吹き飛ぶ。

晩ごはんを食べ始めるところまで見届けて、病室を後にしました。
名残惜しい私と、あっさりしてるそうちゃん。
「おかあさん バイバイ」と、くにゃくにゃポーズ。
これはいつも同じだね。

看護師さんによると、今日は午後からテンションが高く、大きな声でずっと歌ってたようです。
きっと、私が来るのがわかってたのだろう。
普段は部屋で過ごすことか多く、ご飯もめちゃめちゃゆっくり食べているとのこと。
「退屈しのぎ」の方法が少なく、お散歩以外の遊びに興味が向きにくい、と言われた。
そうなんです。そこが、小さい頃からのずーっとの課題です。
そんな話をして、病院を後にしました。

次の面会は来週。
今度はちょっと、ミッションがあるんだ。
一時外出して、別の病院の歯科と小児科を受診予定。
どうなることやら。



2020年01月16日 23時38分09秒 | みゆみゆとの生活
みゆみゆが急に人生ゲームをしたいと言ったので、昨夜夫と3人でやりました。
何年ぶりだろ。
銀行係をやってくれるみゆみゆの計算が早くて、サクサク進められた。

一昨日の晩ごはんは、卓上コンロで作るたこ焼き。
これもみゆみゆのリクエスト。

そうちゃんがショートステイでいない時、みゆみゆが小さい頃はこうやって過ごしてたな、と思い出した。
弟に焼きもちを焼いたり、姉弟げんかしたり、そんな当たり前のことがずっとなかった二人。
みゆみゆは姉として知らず知らずのうちに我慢してきたことが多かったのかもしれない。
今になって、その時間を取り戻そうとするかのように、甘えてきたり強く反発したり。

将来の進路をどうするのか?
親は焦ってつい聞いてしまうけど。
「母さんは、私じゃなくて私の将来が大事なの?」
禅問答で返してくるみゆみゆは、
立ち止まっていたい気持ちとこのままではいけないという思いの狭間で、もがきながら自分を探してるんだろな。

親がやってあげられることが段々と少なくなっていて、もどかしい。
でも手を離して行って後方支援に回らないとね。
思春期の子を持つ親の課題の一番は、口出しを我慢すること、かもしれない。
かくいう私、生来のお節介焼き。
黙ってるのは鍛練がいるなぁ。

そうちゃん会議

2020年01月15日 19時17分30秒 | みゆみゆとの生活
今日は、日頃お世話になっている方々が集まって、「サービス担当者会議」が開かれました。
計画相談の相談員さんをはじめ、デイサービス・ショートステイ・行動援護の事業所さんと社協さん。
総勢9名の「チームそうちゃん」です。
都合がつかなかったデイや学校にも問い合わせをしてくれており、みんなで情報共有することができました。
そうちゃんが小さい頃から長く関わって下さっている方も多く、私自身も安心できる、馴染みのメンバーです。

各事業所さんの話を聞いていると、それぞれ随分落ち着いてきた、とのこと。
やはり家と同様に「時々止まらなくなる大声」については話がありましたが、「施設からの飛び出し」がなくなって、手がかからなくなってきたようです。
昨年頻繁だった「陰部を出してしまったり触る行動」も、統一した対応でほぼ収まり、「個室のベッドの中だけ」とマナーを覚えてくれました。
食べ物の好き嫌いもなくなってきて、なんと、あるデイではトマトも食べてるって!びっくり。
今ブームのパズルを取り入れて遊ばせてくれたり、「始めのあつまりの会」で司会をさせてくれたり、それぞれの場所であの子らしく時間を過ごさせてもらえている。
だから落ち着いてきたし、パニックも減って、飛び出す必要性もなくなったのだろう。

うん。
ほんとに成長したんだなって、感じられた。
それに、皆さんが一人の子どもとしてのそうちゃんを可愛がってくれてることがとても嬉しかった。
感謝。その一言。
一人で子育てしてるんじゃないんだ。

入院だって、当たり前のことじゃない。
うちよりずっと大変な状況でも、いろいろな事情で入院・入所させられない人もいるはず。
今与えられた時間を大切に、私は私にできることをしなきゃ、と改めて思った。

それって何だ?
休む、だね。まずは。
それから?
みゆみゆと人生ゲームでもしますか。
(いくつになっても人生ゲームやりたがる娘・・・。)

面会

2020年01月13日 23時30分29秒 | みゆみゆとの生活
入院中のそうちゃんに会いに行ってきました。
私の顔を見るなり、満面の笑み。
笑いが止まらない。
そして近づいてきて開口一番、「ラムネ」。
約束はよーく覚えているようだ。

持参したラムネをあげたら、

おいしそうに食べてくれたよ。
歯並び悪いけどちゃんと噛める。

おやつが終わったら、じーっと見つめてきた。
無言の数秒が流れ、「おかあさん バイバイ」。
いつまでいるんじゃ、と言いたげ。
なんだよー、もう用済みー?かーちゃんまだ帰りたくないよー。
そうゴネてみたらそれ以上は言わず、ベッドに戻ってゴロンと寝てた。

看護師さんによると、時々独り言は出るけど、基本的に静かに自分の部屋で過ごしてるみたい。
あまりの刺激の少なさに、かわいそうかな…とも思うけど、
「自室で静かに過ごす」ことのメリットもある気がするので、一概には言えない。
長い目で見ないとね。

帰り。そうちゃんは、「やっと帰る気になったん?」と言いたげな顔で、くにゃくにゃと手を振ってバイバイしてくれました。
今度の面会は金曜日。
約束のブツはコーラです。
忘れないようにしなきゃ。

気持ちを病院に残しながらも家に一旦帰宅し、
夕方向かったのはこれ。

バービーボーイズのライブビューイング。ミッドランドシネマにて。
お友達が誘ってくれました。ありがとう。

私は青春時代ほぼクラシックしか聞いたことがなく。
バービーボーイズは名前くらいしか知らなかったのだけど。
今日は思いきって行ってよかった。楽しかった。
かっこよくてしびれた。
KONTAさんも杏子さんも来年還暦とか。
あり得ん。特に杏子さんのスタイル。声。
私も年齢を理由にせずチャレンジしてこ、と活力をもらいました。

このライブビューイングに行かせてくれた、そうちゃん始め家族のみんなにも感謝。
リフレッシュになりました。

音楽の日

2020年01月12日 23時00分12秒 | みゆみゆとの生活
今日は音楽三昧。

午前中は私が指揮するインクルーシブ合唱団の練習会。
第三回コンサートに向けて、最後の練習でした。
そうちゃんがいなくて寂しいけど、久々にみゆみゆが参加してくれて嬉しかった。
来月の本番はみんな揃って出られますように。
一番の敵はインフルエンザかな。

家族のお昼ご飯は、大好き袋入りラーメン。
サッポロ一番塩ラーメンとチキンラーメンに、チンゲン菜、ネギ、卵、豚肉を少し入れたよ。
相変わらずブログで言うこともない質素なごはん。

午後は休息してからフルートの練習やら楽譜作り。
晩ごはんは、「カキのアヒージョ」を作ってみた。
卓上アルコールストーブで、ゆったりと。
ショパンのピアノ曲を聴きながら。

ふむ。
音楽三昧な1日だった。
そうちゃんがいない時しかできない過ごし方だ。
彼が家にいるときはビデオかタブレットか子供番組の録画が常に請求されているから。
それに、大声で何も聞こえないことも日常茶飯事。

たまにはこんな時間もいいな。
と思いつつ、寝る前にはやっぱりお笑いを少し見てしまったのでした。
ガキ使大晦日スペシャル、面白かったー。

…こんなアホなかーちゃんでごめん。

フル回転な3日間

2020年01月11日 22時20分05秒 | みゆみゆとの生活
水曜日に入院させて、
木曜日は親交流会と仕事、
金・土はPTAに親の会、身障協会と、立ち止まることなく過ごしている。
夜寝るときにそうちゃんが隣にいないことが寂しくて、抜け殻みたいな気持ちになりながら。
この3日間、頭の中はフル回転。
やれてなかったあれこれを、猛スピードで回収中です。

そうちゃんがいない3週間に会いたい人に会って、お仕事受けられるだけ受けて、みゆみゆとの時間を作って。
欲張りすぎな気もするけど、3週間ってあっという間だからね。

今日は心身障害者福祉協会の来年度事業打ち合わせに参加。
プロのパーカッション奏者を呼んでのバリアフリー演奏会が、具体的に決まってきた。
諸先輩方(ほぼ、オーバー75歳)が応援してくださるのがほんとにありがたい。
「バリアフリーなんていう言葉は、ほんとは必要ない。
 障害があってもなくても、別に一緒だもんな。
 バリアなんて、ないんだ。同じだ。
 だけど、この社会はまだまだ『バリアフリー』という言葉を使って啓発していかなきゃならない。
 いつか『何それ?当たり前のことじゃない?』って言われる社会にしなきゃな。」
そんな風に言って下さる人がいるから。
啓発活動も頑張ろう、と思うんだ。

うちのそうちゃんを一時的に他の人にお任せして。
その分私は社会に恩返し。
こうやって心を回していけば、きっと社会が優しく寛容になる。
そう思わなきゃ、ボランティアなんてやってられない。

明日は合唱団。歌うよ。

ドクターの話

2020年01月09日 23時25分41秒 | みゆみゆとの生活
入院先の主治医は、パシパシと話をされるおひげのドクター。
いつも通ってる大学病院からの紹介状を最初に読まれた。
「行動上の問題が顕著となり、家族の負担が大きくなっています。レスパイト入院をお願いします。」
あとは薬の名前が羅列。ようけ飲んでる。
シンプルでわかりやすい紹介状。大学病院のムーミン先生ありがとう。

で、まずは近況の聞き取り。
「前回の退院以降、何か変わったことはありましたか?」
「10月に自宅で大暴れしてタンスをバキバキに壊しました。そのあとも家の中のものを壊そうとして制止が効かなかったので110番しました。でも警察が来る前に家から裸足のまま飛び出していって行方不明になってしまいました」
「ほう、それで?」
「近くの病院に入っていったらしく、すぐに通報されて警察が保護してくれました。なので、行方不明になってたのは30分くらいです。」
「そうですか。」
さすが、海千山千のケースを診てきてる先生。
特に驚かない。

他にも学校での様子など話したあとは、質問タイム。
「何か聞いておきたいことはありますか?」
「先生、大パニックで物を壊すような時は、そうなっちゃったらどうしようもないもんですか?」
「うーん。毛布やぬいぐるみなんかのアイテムで落ち着く子もいるにはいるけど…。その子その子ですね。一般的には、成長するにつれ、『人』が関わると悪化することが多いです。関わらずにクールダウンしてもらうのが一番理想的。物を壊す子の場合、変な言い方だけど『モノをどこまであきらめるか』にもなってきますよね。」
更に、飛び出しや行方不明については、
「家中カギだらけにするか。まあ、それでも出てく子は出てくけど。あとはもし行方不明になっても、なんとかなるって腹をくくるかですね。」
やはり、この域までくると何か達観した感じで見守ってくしかないのね。
「はー、そーゆーことですか。」と空気多めの声で答えるしかなかった。

「家では何か環境変えたり工夫したことはありますか?」
という先生からの質問に、最近パズルにハマってると言ったら、
「それはいいですねー。この子の一番の課題は『退屈との戦い』だから。一つでもそういうのが見つかるのは非常にいいことです。」と言われた。
うれしい。褒められた。

服薬、レスパイト、環境調整。
そうちゃんが地域で生活していくためにはどれも欠かせない。
来週は、デイやショートのスタッフさん、相談員さんたちが集まってのケース会議がある。
いろんな方の手や知恵を借りて。
そうちゃんの笑顔を守っていきたいと思うよ。

児童精神科入院

2020年01月08日 22時13分41秒 | みゆみゆとの生活
そうちゃん、今日から児童精神科の病棟に3週間の入院です。
精神保健指定医の判断による「医療保護入院」という形態です。
入院計画書によると、「症状」は「興奮と過活動」、「治療計画」は「安静と服薬」。
「入院中に採血・検尿を行います」「生活リズムの維持に留意します」とも書いてありました。
基本的には、レスパイト目的の入院となります。

生活リズム、大事。
眠れない日が続くと導火線短くなるからね。
ここのところ早起きで、5時前後にはごそごそ動き出してたから、親も若干寝不足気味です。

入院時のドクターとの話はまた日を改めて書きます。
そうちゃんがいない夜。
まずはみゆみゆと一緒に「ファンタジックビースト2」のビデオを借りてきて観たよ。
映画館で観たはずが随分忘れていた。
久々にみゆみゆとたくさん笑った気がする。

そうちゃんが大声を出しているとみゆみゆもしんどいらしく、最近あまりリビングにいなかったんだ。
だからこういう時間も大事。
16歳だって、ほんとはまだまだ甘えたいよね。

浮かない顔で「バイバイ」と言ったそうちゃんが可哀想で、後ろ髪引かれる。罪悪感。
けど体の緊張が緩んでるのも確か。
ずっとどこかに力が入って固まってた気がする。

今日はゆっくりお風呂に入って寝よう。
おやすみなさい。

高齢者施設の訪問

2020年01月07日 20時46分29秒 | みゆみゆとの生活
今日からそうちゃんは学校。
私は、高齢者さんの施設で相談を受けるお仕事をしてきました。
広い施設内をゆっくり歩いて、お困りごとや施設への要望などはありませんか?と聞いて回る。
2時間でだいたい15人強の高齢者さんとお話しします。

折り鶴を折っている方がいて、
「折り方を忘れてしまって悲しい。」とおっしゃる。
「一緒に折りましょう」思わずそう言って、一つの鶴を二人で完成させました。
「ありがとう。できた。うれしかった。また来てね。」
こうしてお会いしたことを、来月の訪問時に覚えている方はほとんどいない。
鶴の折り方を思い出しても、5分後には忘れてしまうだろう。

私が折り紙をしたのは、業務外。
ほんとは相談だけが仕事で、直接的な関わりをしてはいけないことになっている。
けれど、出来上がった鶴を見て泣きそうな顔で笑ってくださったお顔を、私はまだ覚えていて、それは何か言葉をかけることよりも大事なことだったと思う。

できていたことができなくなる、悲しみ。
わからないことが増えていく、不安。
人生経験半分以下の私が、「お気持ち理解できますよ」と言っても、空々しいのではないかと時々考えてしまう。
だからせめて、こう伝えたい。
「今日あなたに会えてよかった。いろいろ教えていただけました。」
「そうやってそのお年でも達者に暮らしてみえて、笑顔を見せてくださることそのものが、私たちや職員さんに希望を与えてくれてるんですよ。」

「では失礼します。来月、またお会いしましょうね。」
無力感を抱えながらそう頭を下げる私に、手を握ってくださる方。
「頑張ってちょうだいね。」
その言葉、胸に染みます。

認知症が進んで今どうしてここにいるのかわからない方も、時々鋭いことを言われます。
「あなたはどういう目的でここに来たの?」
「皆さんのお悩みを聞きに来てるんですよ。少しでもお気持ちが軽くなるといいな、と思って。それから、この施設がよりよい環境になるように考えていきたいので、ご意見を伺って回ってるんです。」
じっと目を見て真剣に話せば伝わる。
「それはありがとう!」パッと顔があかるくなり、安心してくれました。
そのあとはまた、会話が食い違ってしまった。
でも、伝わったことはうれしい。お互いにその気持ちは残り、心の距離は確実に縮まったと思う。

今日は相模原事件の初公判。
意思疎通のできない人は…という例の主張は変わらないらしい。その文章、打つのも見るのも嫌だけど。
心を持って向き合えば、言葉のない人や視線の合わない人からも意思を受け取れるんだってこと、
いつかわかってくれないだろうか。


冬休み終わり

2020年01月06日 22時57分46秒 | みゆみゆとの生活
令和2年、初仕事はちびっ子ちゃん達と遊んでお母さんの相談に乗るお仕事。
しっかり体動かして、元気いっぱいの子どもたちに癒された。
嬉しいな。

そのあと、久々に子ども病院の児童精神科に行きました。
普段はてんかん治療がメインの大学病院で診てもらってるけど、ここの先生にも時々相談できる。
そうちゃんが2歳の時から診てくれている、大好きな先生。
話すだけでホッとする。
ありがたいな。

夕方、遅くなってしまったので、みゆみゆと三人でブロンコビリーへ。(夫は新年会。)
そうちゃん、喜んでハンバーグ食べてくれたよ。
あさってから遠くの児童精神科にレスパイト入院予定なので、その壮行会も兼ねて、だ。
病院の給食で鉄板ハンバーグは出ないだろうからね。

さ、明日は支援学校の始業式。
冬休み、終わり!
おつかれ。