東海地方もいつの間にか梅雨に入ったようです。梅雨には梅雨のよさがあります。昔、タイガーズ「モナリザの微笑」という歌がありました。
雨がしとしと日曜日……から始まる歌ですが、雨の日曜日もまた、落ち着いていいと思います。しとしととふる梅雨の雨、情緒があります。雨の音にもそれぞれ表情があり、あじさいが咲き乱れ、七変化にその色を変えます。また、かたつむりも雨を聞きつけ現れます。その動きのテンポは現代人にはストレスとなる方もいるでしょう。でも、あのかたつむりさんにとっては、とても、居心地のよいペースではないかと思います。人にはそれぞれ人それぞれの生き方やペースがあります。ぶれることなくそのペースで進むのが健康にも一番いいのではないかと思います。
※まだ、子どものようです。とても、かわいいです。
※我が家の柿の実もだいぶ大きくなりました。
前回で、ドクウツギのお話を書きましたが、遙か昔から人は植物と深く関わりあって生きてきたのですが、最近は、だんだん、そのようなものと遊離してしまっている人が多くなっているような気がします。今、韓ドラ 心医 ホ・ジュンにはまっていますが、その中ではたくさんの薬草のお話が出てきます。いかに昔の医療が植物と関わっていたかがよく分かります。それと、お灸のお話も出てきます。これなどは、人の体は宇宙と同じ全体的にすべて繋がっているのだという考えが根底にあるようです。もう少し、時間が残されていれば、この辺のことも調べてみたいぐらいです。
昔の歌謡曲には植物の名前が数多く出てきますが、最近は少なくなっているのが残念です。それだけ、自然と遊離してきているのでしょうね。人の心も奥深いところで引力や月の満ち干と繋がっているのに、分からなくなっているのでしょうね。
普通私たちは周りを見るとき、見るを使いますが、他にも
「見る」(一般的、物を見る、車を見る等)
「観る」(見物、芝居を観る、景色を見る)
「診る」(患者を診る、脈を診る)
「看る」(世話をする、子供の面倒を看る)があります。日本語は奥が深いです。
現職の頃、よく憂えていたことに、生活科などで、経験学習として外で勉強をすることも多くなったのですが、雨になると中止になることが多かったように思います。生活ですので雨降りもあれば雪の日もあるのです。よほど、危険が迫っている場合はよくないでしょうが、ちょっとした雨ぐらいは、傘を差したり、カッパを着て外に出て活動することがあってもいいのではと思っていました。
濡れることも経験と考えて実践することが大切だと考えていたのですが、管理責任のがれというのでしょうか、すぐ、やめてしまうことに危惧をいだいていた時期がありました。世の中晴れもあれば、雨に日も雷の日もあるのですから。
小さな傷や危険はたくさん幼児の時期に体験した方がいいと思うのですが、難しい時代になりました。私の子どもの頃など、川に落ち、何度、おぼれそうになった分かりません。よく生きていたなと思うくらいです。川遊びは死に直結しますので、よほどの注意が必要ですから、今は人様にはすすめられません。昔、海水浴にいって浮き輪が外れ、もうちょっとで、海流に流されひどい目に会ったことがあります。
せめて、キャンプなどはどの子にも一度は体験させてやりたいものです。小さい頃は知識だけでなく体を通して学ぶことの大切さは誰もが疑う物ではないでしょう。
体験だけは教師や親から教わることではないでしょう。自分が体験するのです。体験に裏打ちされた知識が真に尊いのですが、それがなく、知識だけふくらんでしまっていることに問題があるのです。バーチャルでなくリアルが大切なんです。ほっておくと今の子はバーチャルでしたことを実際体験したかのようの錯覚してしまっている子もいるようです。
リアルというと、私たちがどう逆立ちしようとかなわないことがあります。過去の歴史です。どうしても体験ができません。先人に体験談をきくか。歴史を紐解くしかありません。できるだけ、疑似体験をするしかないのです。地震などはその範疇にはいります。体験してないことは人は楽観的に考えるものです。
タイタニック号の沈没というのが過去にありました。船上では誰ひとり、まさか、数時間後に氷山にぶつかって沈没してしまうなんて考えてもみなかったのでしょう。そのことは、神のみぞ知るです。もし、知っていたとしたら、恐怖だったのでしょう。知らないと人はその間、幸せに過ごせるものです。知って残り一時間を恐怖で生きた方がいいのか、知らなくて残り一時間を幸せに生きた方がいいのか、生き方としては重要なことです。
あんたスイカ見たことあるの?うん、きのう見たよ!ほんと?うん、テレビでやってたよ。なんてことになりかねません。難しい時代になりました。知識はどんなに多く詰め込んでも、どんなに理解がはやくできても、どんなに頭がいいといっても情緒という部分では、時間の流れが関わってこなかったら育成されません。時の流れという熟成を重ねて人は人になってゆくようです。
5分でおいしくなったワインと10年物の同じおいしさのワインの違いです。あなたはどちらを選びますか?違いは10年という歳月です。やはり人はその歳月に価値をおくのだと思います。それが体験な価値です。