monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

五月雨(さみだれ)

2010年05月12日 | 日本古典文学-和歌-夏

いとどしくしづ の庵(いほり)のいぶせきに卯の花くたし五月雨ぞ降る(千載和歌集)

つれづ れと音(おと)たえせぬは五月雨の軒のあやめのしづ くなりけり(後拾遺和歌集)

つれづ れと降るさみだれに日は暮れぬ軒のしづ くのおとばかりして(続後拾遺和歌集)

いとどまた誰れかはとはむ五月雨に軒の玉みづ 音(おと)ばかりして(文保百首)

五月雨にとふ人もなき山里は軒のしづ くの音のみぞする(六条宰相家歌合)

つくづ くと軒のしづ くをながめつつ日をのみ暮らす五月雨のころ(山家集)

苔ふかき軒のしづ くはさみだれて雲まの風になほこぼれつつ(洞院摂政家百首)

水こゆる池の浮きくさ根をたえてさそはれいづ る五月雨のころ(文保百首)

けふ見れば川波たかしみ吉野の六田(むつだ)の淀の五月雨のころ(新拾遺和歌集)

五月雨に難波いり江のみをつくし見えぬや水のまさるなるらむ(詞花和歌集)

五月雨によどの水かさまさるらし水脈(みを)のしるしも見えずなりゆく(久安百首)

いとどまた雪げの水やまさるらむ富士の高ねの五月雨のころ(洞院摂政家百首)

ぬれて干す日かげも見えぬ五月雨に雲のころもを着ぬ山ぞなき(洞院摂政家百首)
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わが思ふ人に見せばや五月雨の空にもまさる袖のしづ くを(風葉和歌集)

かきくらしふれば涙のそふものをただ五月雨と人や見るらむ(風葉和歌集)

コメント (1)
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