monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

寄雨恋

2010年05月14日 | 日本古典文学-和歌-夏

あはれ我なにごこちせむわが背子が降るとも雨にぬれて来たらば(宝治百首)

かきくらし降りくる雨も君ならば濡るとてさらにいとはざらまし(六百番歌合)

ぬばたまの黒髪山の山菅に小雨降りしきしくしく思ほゆ(万葉集)

いとどなほ晴れぬ思ひぞまさりけるひと待つ宵の雨のけしきを(宝治百首)

雨やまぬ軒の玉みづかずしらず恋しきことのまさるころかな(後撰和歌集)

雨ふれば軒のしづくのかずかずに思いひみだれて晴るるまぞなき(水無瀬恋十五首歌合)

かきくもり雨ふる川のさざら波まなくも人の恋ひらるるかな(拾遺和歌集)

よるの雨の音にたぐへる君なれや降りしまされば我恋ひまさる(玉葉和歌集)

つれづれのながめにまさる涙河そでのみひちて逢ふよしもなみ(古今和歌集)

雨なみだ身を知り顔にふりそへて恋のま袖は干すかたもなし(宝治百首)

雨も知れ軒に音するたまみづのあはとなりても消えぬおもひを(草根集)

コメント (1)
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