monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

七夕/棚機(たなばた)

2010年07月07日 | 日本古典文学-和歌-秋

秋風の吹きにし日より天河(あまのがは)瀬に出(い)でたちて待つと告げこそ(万葉集)

たなばたはあさ引く糸の乱れつつとくとや今日の暮れを待つらむ(後拾遺和歌集)

逢ふことは今日と思へど七夕の暮るる待つまのこころをぞ知る(亀山殿七百首)

いかばかり身にしみぬらむ七夕のつま待つよひの天(あま)の川風(新古今和歌集)

彦星のつま待つよひの秋かぜにわれさへあやな人ぞ恋しき(拾遺和歌集)

思ひきやたなばたつめに身をなして天の河原をながむべしとは(和泉式部日記)

彦星にけふは我が身をなしてしが暮れなば天の河わたるべく(平仲物語)

彦星と織女(たなばたつめ)とこよひ逢ふ天の川門(かはと)に波立つなゆめ(万葉集)

夕立に水まさるらむ天の河はるかにわたせかささぎの橋(夫木抄)

あまのがは今宵ながめぬ人ぞなき恋のこころを知るも知らぬも(和泉式部集)

たなばたに心をかして天の河うきたる空に恋ひやわたらむ(能宣集)

あまのがは今やたなばたわたるらむ更けゆく空のかげぞ涼しき(二条太皇太后宮大弐集)

君が舟いま漕ぎ来(く)らし天の河霧立ちわたるこの川の瀬に(万葉集)

彦星のつまむかへ船漕ぎ来らし天の川瀬に霧立ちわたる(家持集)

秋もなほ天の河原に立つ波のよるぞみじかき星合(ほしあひ)の空(続後撰和歌集)

かささぎのわたすほどなく明けわたる夜半のつばさや夢の浮橋(百詠和歌)

いつよりか天(あま)の河瀬(かはせ)にわたしけむ年(とし)にひと夜(よ)の夢の浮橋(草庵集)

ちぎりけむ心ぞつらき七夕の年(とし)にひとたび逢ふは逢ふかは(古今和歌集)

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