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「末葉」用例

2017年06月23日 | 日本国語大辞典-さ行

 「末葉(すえば)」という単語には「終わり頃。末端。」という語釈があり、日本国語大辞典・第二版では、室町末-近世用例を早い例として挙げていますが、400年ほどはさかのぼる用例が複数あります。

かそふれは-なつもすゑはに-なりにけり-あさのたちえや-かりにゆかまし
(久安百首・01131 上西門院兵衛)~日文研HPより

ふみわくる-やまのしたくさ-うらかれて-あきのすゑはに-なりにけるかな
(清輔集(清輔朝臣集)00181)~日文研HPより

左 有家朝臣
うら若きやよひの野辺のさいた妻春は末葉になりにけるかな
(六百番歌合、春十五首、二十九番・残春)
峯岸義秋校訂『六百番歌合・六百番陳情(岩波文庫)』岩波書店、1936年、77ページ