亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

7%の米CPIも織り込み済み、4連騰の金の節目は1830ドル

2022年01月13日 22時29分52秒 | 金市場

前年同月比7%と強めの結果となった12月の米消費者物価指数(CPI)だったが、やはり加速は想定済みということで、身構えていたかたちの債券市場や為替市場では、それぞれ長期金利低下、ドル安ということになった。予想以上に上振れていれば結果は異なったものになったのだろう。もっとも、すでに十分加速しているので、それはないか。。。。

全体指数が11月の前年同月比6.8%上昇から7.0%となり、これが1982年6月以来39年6カ月ぶりとのことで、当時は7.1%だった。1980年代初めとなると、米国は70年代から続く高インフレを何とか抑えようと、時のボルカ―FRB議長が躍起になっていた時代。いまはゼロ金利の政策金利(FFレート)など12%ほどに引き上げられていた。金市場は79年下半期からから80年1月にかけて暴騰相場が出現。いわゆるバブルが弾けたあとの乱高下の時間帯に入っていた。インフレは収まっていったが、高金利政策は米国経済のみならず新興国経済をも傷めることになった。それは当時、米国の裏庭と呼ばれた南米諸国の債務危機につながることになる。

いずれにしても、気が付けば、それ以来の水準のインフレという事態が生まれていることになる。

6%超えは3カ月連続となる。変動の大きいエネルギーと食品を除いたコア指数(コアCPI)は前年同月比5.5%上昇。11月の4.9%上昇から加速し、1991年2月以来の大幅な伸びということに。

昨日1月12日のNY市場の金価格は4営業日続伸となった。前日比8.80ドル高の1827.30ドルで終了し、節目の価格とした1830ドルが迫って来た。これを越えて引けるか否かが目先の注目点になる。超えると1850ドルトライの可能性が出そうだ。間もなく発表される12月の米生産者物価指数(PPI)の結果が注目材料となる。

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