亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

実需の在り処(か)を探る

2009年07月09日 18時22分23秒 | 金市場
景気見通しに俄かに暗雲が垂れこめ金市場以上に景気動向に敏感な原油やアルミその他ベース・メタルまたプラチナなどの下げ幅を大きくしている。そのなかで金は連れ安というよりもむしろ、リスクに敏感になっているファンドの手仕舞い(取引解消)売りが下げを主導しているかたち。昨夜のNY市場では節目となる915ドル割れで、こうした投げやオプション取引に関連した売り(プットの人々のヘッジ売り)なども見られ下げ幅が拡大した。市場全体のイメージとしては、資金が引き揚げている状況といえる。金市場では目先の先高期待で買い参戦していたファンドが、続々と撤退という状況と見られる。相場用語でいうところのいわゆる“アク抜け”ということで、この下げを歓迎すべきだろう。この下げで現物の買い引き合いの水準がどの程度なのかが炙りだされるのが見どころのひとつ。

金ETFの主力銘柄SPDRゴールド・シェアに10.38トンの解約売りが見られている。イタリア、ラクイラでのサミットは踏み込んだ内容もなく目ぼしい進展は見られなかった。財政刺激策や金融政策の方向性に関しても意見が割れており、声明文も従来の文言を繰り返す程度。

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