昨日発表された12月のFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録がNY株に冷や水を浴びせるかたちになった。米国「景気は予想以上に減速」という部分だが、それでも個人消費を中心に底堅く推移し今年の後半には3%前後の成長率に戻るとしている。インフレは賃金上昇圧力などから引き続き警戒モード維持となっていた。100ドル超の上昇から議事録の内容を受けた利益確定の売りに押されたNYダウの引値、前日比11ドル高は、景気減速は予想以上に進んだが(急速に売りものが出る)心配し過ぎる必要もない(終わってみれば小幅高)という内容そのままの展開。予想外だったのはWTI原油の動き。61ドル割れの寄り付き、60ドル割れ、59ドル割れと売りに拍車が掛って大幅安。米北東部の暖冬が売りの切っ掛けを作ったとされる。ただそれだけでは、この大幅安の説明には不十分といえる。見渡せば産業メタルの指標のような存在の銅は昨年末の比較でこちらも大幅安(6330ドル⇒5855ドル)となっているし、買い持ちが膨らんでいた穀物も南米産地の天候がいいとのことで(豊作の材料)急落という状況。代表的な商品指数のCRB指数は300ポイント割れ。米国景気の先行きに懸念広まるを、そのまま売り材料にしたような総崩れ状態。こうなるとまた商品市場から株式市場に資金がシフトという発言が出てきそうだ。確かにヘッジファンドなどのある塊(かたまり)が資金を移した可能性は否めないが、それが大勢とも思えない。
この中で金市場もスポットで646ドル程度まで買われていたものが一転して手仕舞い売りに一時は高値から20ドル以上安い624ドル程度までdiveしてしまった格好。国内市場はこの間のドル高もあって昨年末比でほぼ変わらずの展開。ゆうべ流れたニュースで「ユーロ圏の中央銀行が年末に金を購入」というものが目を引いた。英紙デイリーテレグラフが報じたもので、12月18~22日の週に買い付けたとされる。ECBサイドは国名も量も公表しておらず買いの目的は「年末の調整」に過ぎないとしているという。ただ同紙は、可能性としてイタリアの名前を挙げているのだが、仮にそうだとすると背景が波紋を呼びそうだ。ユーロを今月から新規導入したスロベニアが数トンしか保有していないので買い増しした、という話とは意味合いが違うからだ。なんせワシントン協定という売り規制があるくらいだから、事と次第によっては流れの変化を示すことになるからだ。ただ別の情報では2トン程度という話もあるので過大評価も禁物ということ。それでもイタリアならば意外だね。違うと思うが・・・そうだとすれば別の用向きがあったのかも。続報が待たれる。
この中で金市場もスポットで646ドル程度まで買われていたものが一転して手仕舞い売りに一時は高値から20ドル以上安い624ドル程度までdiveしてしまった格好。国内市場はこの間のドル高もあって昨年末比でほぼ変わらずの展開。ゆうべ流れたニュースで「ユーロ圏の中央銀行が年末に金を購入」というものが目を引いた。英紙デイリーテレグラフが報じたもので、12月18~22日の週に買い付けたとされる。ECBサイドは国名も量も公表しておらず買いの目的は「年末の調整」に過ぎないとしているという。ただ同紙は、可能性としてイタリアの名前を挙げているのだが、仮にそうだとすると背景が波紋を呼びそうだ。ユーロを今月から新規導入したスロベニアが数トンしか保有していないので買い増しした、という話とは意味合いが違うからだ。なんせワシントン協定という売り規制があるくらいだから、事と次第によっては流れの変化を示すことになるからだ。ただ別の情報では2トン程度という話もあるので過大評価も禁物ということ。それでもイタリアならば意外だね。違うと思うが・・・そうだとすれば別の用向きがあったのかも。続報が待たれる。
また、表面上「金」と関わりない話題ですみません。日銀について個人的見解です。前回の指摘通り、一部マスコミに(恣意的?)リークをするようなやり方は往時の護送船団方式とグローバル経済以前のお上意識丸出しとも思えるやり方で、どうにも体質は変わらないなと感じさせる次第です。これだけ大きな市場を預かるには少しばかり児戯のように感じられてしまうのは官僚に対する色眼鏡だけではないと思います。例えば、FRBではマネタリズムにおける市場調査に基づく金利運営を行っていますが、政府日銀は経済政策はマネタリズムでも金利操作はマスコミリークしかも一部のなんて・・・
景気は上昇基調であるのは変わりないとしても何時何があるかわからないのは市場の道理で少しくらい保険をかけるなり、逃げ道を作るべきなのに時期限定を想起させるような遅くとも2月までになんて新聞に書かせるべきではないと思います。本日の株式市場における調整が中長期に渡る可能性がないと誰が言えるでしょう。(って各支店提出レポート片手に断言する人が審議員だったら・・・)そして、もしその時利上げが出来ない状況に追い込まれたとき(それでも体面気にして利上げしちゃうのかな?)、信用など金利市場におけるイニシアティブをどの程度喪失する可能性があるかなどを考慮に入れるべきだと思います。個人的には日本国民なのでうまくいくことを願って止みません。しかし、もう少しやり方を変えてもらいたいですが、このようなやり方で何度か失敗すれば、通貨や公債の信頼を失い「ラストリゾート」の存在感が増すのかもしれませんが・・・新年早々から、正月気分もイマイチで一足早く七草粥を飲み下しました。そうは言っても、老婆心の思い過ごしで今後うまく乗り切って欲しいと初詣したのは言うまでもありません。