本日は日本時間の午後11時にトランプ大統領が初の国連演説を行うと。昨日は米中首脳電話会談が。大統領にはご機嫌な内容になったようだが、詳細は不明。おそらく中国側が制裁履行に積極姿勢を示したということだろう。それが、マーケットには北朝鮮情勢に関する危機は後退という解釈になるのか。
このところの北朝鮮の動きにはさすがに中国側も警戒感を高めているという話がある。特に月初の水爆実験が中国にはサプライズだったという話がある。結局、北朝鮮が目指す核保有国化は中国に取っても自らの安全保障上のリスクが増すことを意味する。このまま進んで、北朝鮮が名実ともに核保有国となると、当然ながら韓国駐留の米軍による核兵器配備という話になるし、(そうは簡単に進まないが)韓国自体が核武装という流れも出てくる。サードの韓国配備だけで、中国人の観光への旅行を阻止したり、中国本土で活動する韓国企業に対して嫌がらせ的な動きを取ったりした中国。ここに来て、米国との関係を悪化させたくない意向に加え、北朝鮮の行動が行き過ぎ(too much)との受け止め方が増えているらしい。
それが米中関係において中国を妥協に導き、市場ではリスクオンの風潮を後押ししている。
今夜の演説でトランプ大統領が北朝鮮非難は置いておくとして、制裁履行の徹底について、どれだけロシア、中国に迫るのか見ものだ。
本日から言うまでもなくFOMC。日本時間では21日の早朝に声明文、その後ドットチャート(経済見通し)の発表。そしてイエレン議長による記者会見が行われる。金融市場関係者には、今夜のトランプ発言よりも、遥かに大きな関心がイエレン議長に向けられている。