ひと休み

2022-12-23 17:02:40 | 

 聖書と並行して、「西洋中世奇譚集成 魔術師マーリン」(ロベール・ド・ボロン 講談社学術文庫)を読んでいるのだが・・・。

 165ページ。ユテル王(アーサー王の父)の円卓の「危険な空席」に、よこしまな者が座ろうとするエピソード。「この男はたいそう高貴な家柄で、裕福で、土地持ちだった。その場には騎士、司祭、職人など、彼のほかに着席を試みる者たちが待機していた。きっとマーリンが来ると予想し、その場合、神が地上に創った三身分のうちのどの身分の者を指名しても大丈夫なように、敢えてこの場に集めておいたのだった。」

 これって、デュメジルの「インド・ヨーロッパ語族の三機能体系」にそっくりなのにゃ。ていうか、デュメジルはこの作品のこの部分にインスパイアされて、自分の理論をこしらえたとしか考えられないにゃう。

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