馬と言えば麦作の盛んなところだった。我が家でもつい最近まで麦を作っていた。麦にまつわる製品や思い出も多い。
麦製品では麦落雁やうどんは有名なところ。小さいことは二毛作ということを社会科で学習した。四国などの1年に2回米を収穫する二期作に対し、群馬では表に米、裏に麦を作る二毛作が主流だった。少ない農地をフルに活用する農家の知恵だ。ところが今はどうだ。冬の田畑は閑散としている。麦はいったいどこへ行ったのか。
麦が作られなくなった最大の要因は農業政策だ。何年か前に小規模農家への麦作の補助金は廃止された。小規模な農家では、まともに麦を作っても儲からない。それどころか作れば作るほど損をしてしまう。作るインセンティブは補助金だ。それが無くなった今群馬の麦作は無くなった。それだけ小規模な農家が農業を支えていたのだ。
現在の群馬のうどんは輸入小麦に依存している。
ああ、麦秋と言われた景観が懐かしい。