Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

RYU KYU INCENCE (琉球香)

2007年12月15日 | 那覇、沖縄
 国際通りで大発見した品物の一つ、それがRYU KYU INCENCEと書かれた「琉球香」である。「りゅうきゅうこう」と読むので、「ちんすこう」の一種だと考えるのは相当に危険である。こちらは食べることができずに、たぶん「毒」である。
 さて沖縄には、「琉球香」なんて代物は以前からあったのだろうか?もちろんそんなものは聞いたことがない。ようするに新しい品物なのだ。しかも国際通りの店先にしっかり100円と書かれて販売している。100円は安いとはいえないが、決して「高価」な土産物とはいえまい。
 このお香、実は沖縄で作られたものではなさそうだ。中身はたぶんインドか、東南アジアのどこかの国で作られたものに、パッケージだけを RYU KYUとして売っているにすぎないのである。きっとこのパッケージも海外で作らせたに違いない。これもまた沖縄のイメージとして定着した汎アジア現象の一つである。だいたい、この品物を売る店はアジア民芸品店と沖縄のお土産を半分ずつ売っていて、どこまでがアジアで、どこまでが沖縄なのかという境界がよくわからないように品物が陳列されている。しかし、それもまたりっぱな戦略であり、「脱帽」といわざるを得ない。私の知り合いが、バリのカエルの置物を、沖縄のお土産だと思って友人にたくさん買ってきたという笑い話があるが、私にはこの話は決して「面白い」だけの話ではない。
 もう一度、この香の箱を見てみる。すると「RYU」と「KYU」が離れているではないか!これもまた大発見だ。決してアルファベットでは、「琉球」とは言っていない。琉球ならば、RYUKYUと記せばよいのである。つまりは、私たちがまんまと、「りゅう きゅう香」を、「琉球香」と読んでいるだけなのである。もしかすると「竜 宮 香」かもしれないのだ。とすると、これは「竜宮城」で使われていたお香なのかもしれないぞ・・・。それとも、このお香は玉手箱の中につまった、あっという間に人間を年寄りにさせる、あの「不思議な煙」を発するのか?いやいや、もしそうなら、RYU GU INCENCEのはずだ・・・。