Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

朋あり遠方より来たる

2007年12月20日 | 家・わたくしごと
 子曰、學而時習之、不亦説乎、有朋自遠方来、不亦楽乎、人不知而不慍、不亦君子乎子
 この一文は、私が中学生のときに最初に暗記させられた論語である。1年間、論語の授業のあった学校で、毎週一編ずつ記憶しなければならず、当時は相当数を「そら」で言うことができた。しかし現在、すべてを正確に覚えているのは五、六編にすぎない。しかし、論語の一番最初に出てくる最初に書いた一文は、今なおはっきりと記憶している。
 月曜日から、東京の友人が沖縄にやってきた。彼も私と同様に研究者で、大学の教員である。研究の打ち合わせをするのがその目的であったが、やはり楽しいのは彼と語り合うひと時である。居酒屋や料理屋で机を挟んで、お互いの研究についての話ができるのは至福のときだ。友人は理科系の教員なので、時折、私には理解不能の数式や専門用語が出てくるが、そんなことは関係ない。
 孔子は本当にすばらしい言葉を残したものだと、沖縄に住んでつくづく思う。東京に住んでいるころは、仲間と会えることは当たり前だった。ちょっと足を伸ばせば研究会も学会の定例会もたくさんあるのだし。しかし沖縄にくれば、自分で東京や大阪にいかなければ、そうした環境の中で常に大勢の仲間と話すことはできない。だからこそ、こうして時おり遠方からやってくる友人のありがたさが身にしみるのである。まさに「朋あり遠方より来る、また楽しからずや。」