トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

センリョウ

2022-01-16 | 樹木 草花


随分前にどこかの公園にあった実を取って来て庭に撒いておいたら、どんどんと出てきて今では7本も大きく育っている
花の無いこの時期に、庭中赤い花が咲いたよう
中にチラホラ園芸種の黄色い実の付いたのもある

センリョウ科の常緑小低木、高さは1m以下ほど
葉は対生し、10cmほどの長楕円形~卵状楕円形
先は尖り、縁には鋭い鋸歯がある

花は両性花で6~7月、枝先に小さな花が集まって咲く
変わった花で、花弁も萼もなく、雌しべの脇腹に雄しべが1個ドンと付く
雌しべは丸い実となり、暮れから正月にかけて赤く熟す
古い時代の原始的な被子植物と言われている

赤い実の天辺には柱頭の跡が残り、横腹には雄しべの跡が黒い点となって残っている
核果の中には4mmの黄色っぽい核が1個入っている

花(7月のもの)緑色が雌しべでその横についている白いのが雄しべ


ハボタン

2022-01-15 | 樹木 草花


公園の花壇に有ったハボタン
葉をボタンの花に見てた名前

アブラナ科の多年草
結球しない古い品種のキャベツが主に観賞用に栽培され、品種改良されたもの
江戸時代中期に作られた古典園芸植物
明治以降冬の園芸植物として広がり、海外にも紹介されて世界各地で栽培されている
耐寒性はあるが、寒い土地では越冬できず、暖地では色が付かない

花は4~5月に咲き、花色は黄色い
そのまま育てれば樹木のように枝をだし、各枝の先端にハボタンが付いた姿になる・・踊りハボタンというがその前に刈られてしまうので見た事がない

食用のキャベツより味は落ちるが食べられる
但し園芸用農薬が付着していることがあるので要注意

カンコウバイ

2022-01-14 | 樹木 草花


昔から日本人にはなじみ深いウメ
もうカンコウバイ(寒紅梅)の花が真っ盛り
早咲きのものは暮れの頃から咲いている種もある

ウメ:
バラ科サクラ属の中国中部原産の落葉小高木~高木 高さ5mほどになる
日本では600種はあるとされている
花は5弁だが、品種によって6~8個のものや、八重咲のものもある
多数ある雄しべが花弁化して八重になっている
果実は核果、6月頃に黄色に熟す
未熟な青梅には青酸化合物があり、成人で300個が致死量、まだ出来ていない未熟なうちは食べるな・・と言うことらしい・・熟したり加工すると分解され無害になる
核の中の「天神様」と呼んでいるものが種子
種子にも青酸化合物があり、こちらは100個が致死量・・大事な種は食べさせないと言うこと
子供の頃核を割って天神様を食べたけど危なかったかも・・1~2個だったから何ということもなかった

果実は食用、薬用、染色の媒染剤に使われている
花の鑑賞が主体のものを花梅、果実の収穫が主なものを実梅と区別しているが実際は厳密な区別はない
園芸種は、野梅系、紅梅系、豊後系、杏系に分けられている

フユシャク

2022-01-13 | 虫類


冬の寒い中ヒラヒラと蛾が飛んでいた
探すとフユシャクガが番っていた
上の黒く翅のないのが雌で、下の翅のある方が雄
大きさはメス1cm、オス(開張)3cmほど
フユシャクは冬に活動するシャクガ科の総称
フユシャク亜科は14種が居る

成虫は11月~3月にかけて産卵など活動する
オスメス共に成虫は食べ物を摂らない、それで1か月ほど持つと言う
メスは翅が無いか、極端に短くて飛べない
尾部よりフェロモンを出してオスを呼ぶ・・コーリングと言う

凍結の原因となる食餌を摂らず
メスは天敵の少ない冬とは言え逃げることを止めて、フェロモンを出すことで産卵することに徹した
冬を過ごすのは容易ではなかろう・・

ウラギンシジミ

2022-01-12 | 虫類


昼間少し暖かくなったら珍しくヒラヒラもの、ウラギンシジミが出てきた

成虫で越冬して、越冬時期には常緑樹の葉裏に潜んでいる
3月の終わりころから11月まで、樹林地や樹林の多い公園などで見られる
食草はクズ、フジ、ハリエンジュなどマメ科
春から初夏は食草のフジ類の多い渓流沿いの樹林や公園など、秋には主にクズを食草とするため林縁部や都市部の荒地などクズの繁茂する場所に広く見られる
花にはあまり来ないで、腐果や獣糞などなどで吸汁するほか、湿った路上でも吸水する

表翅は茶褐色に、オスは橙赤色の斑紋、メスは白っぽい斑紋がある
裏はともに銀白色
大きさは前翅長2cmほどの小型のチョウ

クロスジホソサジヨコバイ

2022-01-11 | 虫類


ヤツデの葉裏に居た色の綺麗な可愛い虫、クロスジホソサジヨコバイだ
クロスジホソサジヨコバイとは長くて覚えにくい
背中の真ん中に黒い筋があって、体型は細い匙のようなヨコバイ科の虫、と覚えている

成虫で越冬して、見られるのは10~3月
一年中いるのだが、春から秋までは分散している上に、木の上の方に居るの見つけにくい
寒くなると下の方に降りてくる
常緑樹につくことが多いが、冬場はヤツデで見つかることが多い
ハンノキ、ツブラジイ、シラカシ、カワヤナギ、ヒサカキ、シロダモなどの樹液を吸っている

大きさは5mmほど、淡黄色で背部に黒筋があり、黒筋の脇が赤くなっているものが居てメスと言われているが不明
前翅の翅端部に黒い斑があり、目のように見えるが単なる模様で、目は反対側にある
マエムキダマシと言って、いざの時に致命傷を逃れると言うが、5mmの小さい虫が襲われたら前も後ろも無かろうと思う

シモバシラ

2022-01-10 | 樹木 草花


シモバシラの茶色くなった茎に、小さな霜柱が付いていた
タイミングが悪くこれまで見れないでいて、お初でした
初冬の頃、枯れ始めた茎の根元に霜柱のような氷柱が立つことから霜柱の名が付いた
氷の花が咲くメカニズム:
冬になって寒くなって地上部が枯れても、地中ではまだ根から水を吸い上げていて、茎の途中から染み出た水分が寒さに触れて凍り出して霜柱となる
最後は茎がどんどん破れてゆき、地中も凍って水を吸い上げられなくなり、氷の花は見られなくなる

シソ科シモバシラ属の多年草
シモバシラ属は東アジアの特産属で2種あり、日本ではシモバシラ1種が見られる
茎は4稜型でやや硬く、高さ40~90cmになり、上部は枝分かれする
葉は柄があり、長楕円形で8~20cm、鋸歯があり表面の脈上に細かい毛がある

花は9~10月に咲く
花穂は5~12cmで、上部の葉脈から出て一方に偏って唇形花を付ける
花冠は7mmで白色
花(9月のもの)


カンザキアヤメ

2022-01-09 | 樹木 草花


まだ雪が残っている草原にアヤメが咲いていた
カンザキアヤメ(ウインターアイリス)と言って地中海~西アジア原産の花
日本では1~3月に咲く
アヤメは葉の付き方が文目(あやめ)模様になっているからとか、外花被片に網状の模様があるので綾目と呼ぶようになったとか言われる

アヤメ科アヤメ属(Iris)の常緑多年草
葉は40cm程で、幅1cmの線形
葉の間から花茎を伸ばし、頂部に青~紫の花を付ける

花は10cmほどあり、外側の3枚の外花被片と内側の3枚の内花被片がある
外花被片には黄色い斑があり、繊細な綾目模様になっている
内花被片は卵形で直立している


ヒヨドリ

2022-01-08 | 野鳥


いまでは一年中数多く見られる最も身近な鳥の一つ
センダンのみをヒヨドリが啄んでいた
ヒーヨヒーヨと言う鳴き声が語源
日本列島周辺にのみ生息する準日本固有種ともいえる鳥

留鳥又は漂鳥
北方のものは冬には群れになって暖地に移動する
平地から低山の林、農耕地、市街地に居る
雑食性で植物質では、木の実、花蜜、花弁、萼片、野菜の葉、など
近頃はキャベツ畑を荒らすと言うので,鳥害対策の研究対象にもなっているそうだ
動物質では昆虫類、小型の両生類や爬虫類、時には小鳥の雛など何でも食べる感じだ
2月に餌に窮したのか、ビワの葉っぱを食べているのを見た事がある
飛ぶときは深い波状を描いて飛ぶ

雌雄同色
全体に灰褐色で、頭頂と頸には青灰色味がある
耳羽は茶色く脇腹には橙褐色味がある
大きさ28cm

オオタカ

2022-01-07 | 野鳥


以前と比べて見られる頻度が増えた鳥の一つがこのオオタカ
絶滅危惧種に指定されていて保護さていたのが功を奏して、都心の公園でも良く見られるようになった
この公園では繁殖していたので、その個体らしい
奈良時代から「あをたか」、平安時代から「おほたか」と呼ばれている
姿も良いが、鳩や鴨などの鳥を良く狩る性質が利用され鷹狩に利用された

九州以北では留鳥
平地から山地の林、河川、農耕地、湖沼などに居るが、最近は市街地の公園などに居ることもある
採食は鳥類を主に、ネズミやウサギなども捕る
鳥類は鳩くらいの大きさの鳥が狙いで、市街地ではドバトが多いので食料に困らなくなっている

雌雄ほぼ同色
オスは暗青灰色の頭と上面、体下面は白く灰褐色の横斑が目立つ
メスは上・下面ともに褐色味がある
幼鳥は体下面が淡褐色で、黒褐色の縦斑がある
出会った個体は縦斑があるので幼鳥らしい
大きさは♂50cm、♀56cm


シメ

2022-01-06 | 野鳥


枯葉の上をシメが歩いていた
奈良時代には「ひめ」、平安時代には「ひめ」「しめ」併用で、江戸時代から「しめ」と呼ばれるようになった
イカルに似ているがより小さいので「ひめ」と呼んだという説もあるが
「し」は地鳴きのシッで「め」は小鳥を表す接尾語と言う説が有力
畑などで穀物も食べ、嘴で器用に皮を剥くことから「豆回し」の俗名がある

冬鳥
北海道や中部以北の本州で、少数が繁殖している
平地から山地の林、農耕地、樹林の多い公園などに居る
年によって渡来する数に変化が大きい
樹上や地上で草木の種子を食べる
地鳴きは「チッ」「チッチ」など、時に「ツィー」と言う声を出す
太い嘴で硬い種子を割るときは、30kgもの力を出すという

ずんぐりした体形で尾は短い
太くて淡灰褐色の嘴、白色の初列風切基部と大雨覆
オスは茶褐色の頭部
大きさ19cm

ツグミ

2022-01-05 | 野鳥


冬に入ればどこにでも普通に見られる鳥なのだが、今年は巡り合わせが悪いのかなかなか出会えなかった・・今年は数が少ないと言う噂もある
ツグミ科の鳥だったが、新しい分類ではヒタキ科になっている

冬鳥
早いものでは9月の終わりころに群れでやって来て、5月の終わりころまで居る
主な渡りのコースは、北海道から南下するコースと、日本海を横断して能登半島に上陸するコースがある
平地から山地の林、農耕地、川原、公園などに居る
地上を歩いてはピタリと止まり又数歩歩いて止まる、と言う動作を繰り返す
「だるまさんが転んだ」というと、ぴったり嵌って面白い
この動作をしながら土中からミミズ類や昆虫類の幼虫などを捕り、木の実も良く食べる

雌雄同色
個体差がある鳥だが、上面はほぼ褐色で、翼は茶褐色
体下面は白っぽく、黒い斑がある
大きさ24cm

カヤクグリ

2022-01-04 | 野鳥


高山の灌木の茂みに潜るようにして生活しているので付けられた名前
カヤは灌木の意味で使われているらしい
分布は南千島以南の日本全土で、日本特産の鳥

留鳥(漂鳥)
繁殖期には四国から本州の亜高山帯から高山帯の岩場や草地、ハイマツ帯に居て、非繁殖期のこの時期には平地や低山の林や沢に居る
地上で草の種子や昆虫類を食べる
冬の時期は林や草藪からあまり出てこない
数も少なく見にくい鳥

繁殖時期にはメス1羽、オス2羽のグループを作り、メスが抱卵時期にはたまに来て食べ物を与える
ヒナがかえるとオスはますます子育てに協力する
1妻2~3夫が普通らしい

雌雄同色
上面は茶色で、下面は灰黒色に見える地味な鳥
鳴き声はチリリリ・・と鈴のような声
大きさは14cm

アトリ

2022-01-03 | 野鳥


アトリが群れていた
群れを作る鳥「集まる鳥」が略されて「あつとり」「あっとり」と変化して「あとり」に落ち着いた言葉らしい
アトリ類(ヒワ類、マシコ類)の代表種だが、狭い意味でのアトリの仲間(アトリ亜科)は日本ではアトリ1種のみという少数派

冬鳥
平地から山地の林、農耕地、草原などに居る
群れで生活するものが多い
地上では跳ね歩き、木の枝先ではぶら下がったりして、草木の種子を採食する

夏羽では色が濃いが、冬羽のこの時期は雌雄とも淡色になっている
喉から下が橙色で腰は白く、オスの頭はパフ色っぽい
模様は複雑だが見分けしやすい鳥
大きさは16cm・・スズメより少し大きい

ボケ

2022-01-02 | 樹木 草花


庭のボケが早々に咲いた
上側の花弁は落ちているが、八重咲のように見える・・園芸種かも・・
初冬から早春に咲く「寒ボケ」と言うのもあるらしい
名前は中国名の木瓜(モッカ)の音が変化したもの

バラ科の中国原産の落葉低木 高さ2m程になる
平安時代に渡来したと言われ、日本各地で栽培されている
園芸種も多く、同じ株に紅や白の花を付ける「東洋錦」、緋色の花が咲く「緋の衣」、八重咲大輪の白花「大八州」等々

小枝には刺がある
葉は互生で、5cm程の楕円形~長楕円形、先は尖り縁には鋭い鋸歯がある
花は3~4月に咲く
4cm程の両性花と雄花が混生し、葉の展開前に開花する
果実はナシ状果、5~10cmほどの楕円形で、7~8月に黄色に熟す

果実は砂糖煮、果実酒、にして飲めば疲労回復良い
果実を乾燥させ、煎じて飲むと、暑気あたりの筋肉ケイレンなどに効果がある