サブカルチャーマシンガン

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【祝!11周年】THE NOVEMBERS「Tour-Hallelujah-」@新木場STUDIO COAST 16.11.11

2016-11-13 | LIVE
                                     
                                11周年おめでとう。記念すべき日に。









THE NOVEMBERSを聴くようになったきっかけは、
NHK-FM「ミュージックスクエア」で「she lab luck」が掛っていて、
それを聴いて「音源欲しいな。」と思ったのがきっかけ・・・ですね
そこから毎回毎回音源買ったり、ライブに足を運んだりして今に至ります、、、って
これめちゃくちゃ普通のきっかけな気がしなくもないな(笑)。他の人のきっかけを見ていると、
イベントで一聴き惚れとか、○○のファンから~、とか、割とドラマティックな出会い方も多いのに
自分の場合デビュー時にラジオで掛っててそのまんま直・・・ですからね
古参っちゃあ古参の部類に入るとは思いますが、
あれから比べると随分遠いところまで来た感覚があります
オーディエンスが全員直立不動、小林祐介が他メンバーをステージ上でイジってもシャイ過ぎてみんな困惑してグダグダだった時と比べると
大分シュッとして来た感覚が強くて明らかに格好良くなっていると思います
ただ、もう一番始めに観たライブからTHE NOVEMBERSはこと演奏に関しては凄かったんですよ
当時から表現力もパフォーマンスの破壊力もズバ抜けてて、それがようやくここまで伝わったのかなあ、、、って感じ
それは異ジャンルの方々との交流等も大きかったと思いますが、11年続けて来ただけの気概と誇りをまじまじと感じた記念碑的な一夜でした
この公演はクラウドファウンディングにて映像化される事が既に決まってるんで、行けなかった方も是非そちらで観てみて下さい。では以下。











この日は恒例の雨、
しかもどしゃ降りからの雨上がり、、、ってのが後々考えるとロマンティックだったかなあ、と(笑
MERZグッズを身に付けたオシャレモンスター達が続々と集まるコースト、宇都宮のレポの通り物販がもう服屋状態になってるのを含めて
ノーベンバーズはある意味聴き手の「美しく自らを着飾って演出する」意識にまで影響を与えてるのだと思います
個人的には来てる方の服装を眺めてるだけでも正直楽しかったんですけど(笑
3度目の正直、、、とはならず、
ソールドアウトまでは行きませんでした
ただ、ここに来てる人たちはみんなノーベンバーズがただ好き、どころか
生活にまで影響を受けてそうなくらい濃い人々ばっかりだったので
その意味ではある種感慨深い光景ではありました
自分の周りとか、ファッションモンスターの塊でしたからね(笑)。

一曲目はアルバムと同じ「Hallelujah」、大ハコで聴くこの曲はやはり想像以上に映えていてめちゃくちゃに気持ちが良かった
ライブだと音源以上に高らかに歌っていてその多幸感にもヤラてしまった始まりでした
そして「風」が宇都宮以上に美しく流麗に仕上がっていて早速バンドの進化を感じましたね
この曲は90年代初期の香りが漂っていて大好きな楽曲なだけに最高の仕上がりで聴けたのが嬉しかった
青い照明もバッチリはまってたなあ・・・と思い出しながらウットリしつつ、
高松さんのベースが存分に暴れる「1000年」、ケンゴマツモトのギターも早速火を吹いて痺れる出来栄えに
パンキッシュな「!!!!!!!!!!!」とそれまでとは違う不穏でゾクゾクするようなロックンロールに会場も大盛り上がり
特に小林祐介のパンクバンドかと思う様な渾身のシャウトの数々は美しさにまみれていたそれまでとは違って限りなく暴力的で格好良い
益々大箱映えしていた「Xeno」の噴出するかのようなイントロの凄まじさも強烈に美しかった
この日は、この曲では特にポージングにも気を遣ってた印象があったので早く映像で観返すのも楽しみだ
迸る閃光のような衝撃を残して抜群の序盤は終了、ここからライブは中盤戦へ。


じっくりと切々と歌われる「愛はなけなし」、
ドライブ感たっぷりの繊細なサウンドが鳴り響く「ただ遠くへ」、
ケンゴマツモトのギターフレーズが不穏に格好良く炸裂していた「時間さえも年老いて」、、、と
先日の宇都宮公演を越えるカタルシスでグレードアップして鳴らされるアルバムの曲達が実に堪らない。
「ただ遠くへ」なんかは、派手な盛り上がりがなくても、あのきれいな音が延々と続いて行く中毒性は物凄いものがあったので
これからも是非ライブで磨いていって欲しいな、、、と思えるクオリティでした
吉木さんの鬼ドラムが炸裂する「236745981」は今回も衝撃的な爆音を会場全体に撒き散らす
まるでビッグバンみたいな音像の凄味は是非生で体験して欲しい。。と切望するレベルでした
横綱相撲のような流れが過ぎて、
しっとりと、でも、今まで以上に美しい声で歌われた「GIFT」は小林祐介のボーカリゼイションがまた一段階上がった事を端的に示す出来栄えに仕上がっていた
下賤な言い方をすると、ちょっとPlastic Treeの竜太朗さんっぽい歌い方に感じた(個人的な感覚ですよ)。
それが凄く良くて、「また聴きたい!」と素直に思える仕上がりだったのが嬉しい。

高松さんのベースが踊っていた「ブルックリン最終出口」、
賑やかな音像が楽しく、一年でスロウダンス出来る楽曲に成長した「きれいな海へ」の渾身の歌声等
宇都宮のライブからそんなに日にちが経った訳でもないのに、また印象が変わっていたのもとてもシンボリックな現象で
常に変わり続けるTHE NOVEMBERSの誠実さが(お世辞とかではなく)滲んでいて感動したブロックだった
特に「きれいな海へ」の歌詞が大好きなので、より丁寧に感情を込めて歌ってくれてる様に感じられたのは物凄く嬉しくて噛み締める様に聴いてたな。

「他人の好き」、よりも
「自分の好き」、に素直になろう。

今は大共有時代で、群ればかりで、息苦しさ「しか」(俺的にはね)感じられないからこそ
なんか聴いててちょっと泣きそうになってしまいましたよね・・・笑
この日一番涙線刺激された曲かもしれない。振り返ると。


そんな個人的ハイライトを掴み取って、終盤戦へ。
圧倒的な爆音をぶちかます「鉄の夢」、
ダークな雰囲気が大ハコで更に肥大化していた「dysphoria」、
今やライブに於ける起爆剤にまで成長した「Blood Music.1985」と堪らない流れが続く
周りを見ると、これまででは考えられない、手を振りかざしたり、一曲が終わる毎に歓声が沸く、
そんな光景が拡がっていてそれも昔からライブを観てるファンとしては感慨深いというか、不思議というか・・・。
それもまた「自然な流れ」なのであれば、これが今のTHE NOVEMBERSです。って事なんでしょうね
意図的ではなく、色々な変遷を経てのああいう光景だったのが、何より素晴らしく感じられましたね。

初期の定番曲「こわれる」を破壊力満点でステージ上に叩き付け、
眩暈がするような苦悩のエッセンスの放出にこれまた涙が出そうになるくらいの感動を覚えた
新曲でありながら古くからの鉄板ナンバーのような響き方、盛り上がり方でアッパーに弾けた「黒い虹」と
初期現在の曲が同じ温度で、違わない楽しまれ方で聴かれているのが実に素敵なファイナルだった
ライブで聴く「黒い虹」のラストは、音源以上の興奮とカタルシスが内包されていて
ロックのある種のピークポイントに立ち会った感覚に毎回なれるので
新譜の中でも特に生で聴くのはおススメです
中でも「合図だ~」のトコね。ここで昂ぶらなきゃ、正直ダメでしょ。ってくらい、圧倒的でした。燃え。

ラストは宇都宮と同じく「美しい火」。
クライマックス感をしっかり演出して、11周年の記念すべき夜が終わりました。
よりタイトに、よりビューティフルに、洗練された今のノーベンバーズの全部が出ていた最高の一夜
一度目のコーストに行けなかった分、去年今年としっかりと目に焼き付ける事が出来て本当に良かった。
後は、クラウドファウンディングに参加して、きっちりこの公演の映像作品を手元に置いておきたいと思います。
THE NOVEMBERS、スタッフ、コーストのスタッフ、この日参加していた共に楽しんだお客さん達、どうもありがとうございました。

まだ、まだ、これから。
いこうよ。
そんな風に思います。感謝を込めて。











1.Hallelujah
2.風
3.1000年
4.!!!!!!!!!!!
5.Xeno
6.愛はなけなし
7.ただ遠くへ
8.時間さえも年老いて
9.236745981
10.GIFT
11.ブルックリン最終出口
12.きれいな海へ
13.鉄の夢
14.dysphoria
15.Blood Music.1985
16.こわれる
17.黒い虹
18.美しい火

19.あなたを愛したい
20.いこうよ

21.今日も生きたね








「あなたを愛したい」が聴けたのも嬉しかった!!
しかも小林祐介のエレキ弾き語り(!)って事でレア感も十分、
これがまた独特の温度感と驚きに満ちていて本当に良かったんですよ
特に爆音になるところなんかはバンドさながらのカタルシスで実に素晴らしかった
そこから、「一生でもうしないかも」とか言ってたメンバー紹介(!!)なんかをしたり、
ケンゴマツモトはマイメン、吉木さんはノーベンバーズの優しさ、高松さんは人生の半分以上一緒にいるリーダー・・・的な紹介の仕方だった気がする

その後の「いこうよ」は、やはりハイライトでした
まるで音と戯れているかのように延々と、音源以上のロングバージョンで
強烈に、でもどこか美しく、多幸感満点で鳴らされるこの曲は、11周年公演の記念碑的な一曲であり
THE NOVEMBERSと聴き手の未来が比喩ではなくたっぷりと詰まっていた忘れられない楽曲に仕上がっていました
こういう言い方は違うかもしれませんが、ある種の青春、、、が詰まってたような気もして
多幸感で始まり、多幸感で終わったライブ・・・と考えると
実に計算し尽くされている構成だったのかもしれません
ダブルアンコールまで敢行して、「今日も生きたね」もやりましたけどね(笑
それもまた、歌を丁寧に、より丁寧に歌っている印象で言葉の一つ一つが胸に滲む仕上がりになっていて
そういうところもまたTHE NOVEMBERSの顕著な変化の一つだったりするのかもしれません。
素敵な「未来」を、どうもありがとうございました。俺も、いきますよ。