nodatchのブログ

鉄道が好きな旅行作家が、取材や出版などの個人的な話を書いていきます

伝統あるトーマスクック時刻表が事実上の廃刊に!

2013-08-22 22:02:00 | ヨーロッパの鉄道
ヨーロッパを鉄道で旅する人にとってのバイブル的存在といえば、「トーマスクック時刻表」。1873年創刊といいますから、140年の伝統ある時刻表です。それが、突然、この8月号をもって「休刊」になると発表されました。
http://www.fahrplancenter.com/End%20of%20Thomas%20Cook%20Timetables.pdf

したがって、日本語版も次号から休刊となってしまいます。紙媒体苦戦が伝えられて久しいですが、寝耳に水のような今回のリリース。大変驚きました。

トーマスクック時刻表日本語版と言えば、私の執筆活動の原点となった書物です。その創刊号である1985年春版に原稿を執筆したのが、この世界に入るきっかけだったからです。

何本か原稿を寄稿したのですが、そのなかのお気に入りの記事が「線路の響きは、音楽の響き」。「ヨハン・シュトラウス号」「モーツァルト号」といった音楽にゆかりのある列車についてまとめたものでした。そして、こうした記事をまとめ、さらに書き下ろした原稿を加えて自費出版した本が「ヨーロッパ 鉄道と音楽の旅」でした。幸運なことに、朝日新聞で取り上げられ、これがきっかけでヨーロッパの鉄道旅行の本を書くようになり、そして国内の鉄道本へと発展していくのです。

この本は、2000年に改訂版が出て(そのときは自費ではなく、商業本として発売されました)、今なお書店で見つけることができます。




私の記念すべき第1作というわけですが、トーマスクック時刻表が存在したからこそできあがった本なのです。そういう意味で、今回のトーマスクック時刻表の事実上の廃刊は、師を失ったような残念な気持ちで一杯なのです。

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