
2011(平成23)年春の九州新幹線全線開業に間に合わせるよう進めていたJR熊本駅前の再開発ビル完成が、結局間に合わず、1年ほど遅れることがわかった。このニュースを聞いて「あ!やっぱりな!」という感じだ。2年半ほど前に行なわれた「九州新幹線全線開業に向けて熊本は・・・」というフォーラムで、パネリストの一人として参加した経済評論家の松原聡氏が「あれほど九州新幹線に熱心だった熊本県が、いざ新幹線が来るとなると、ネガティブな話がいろいろ出てくるのは理解できない。」と熊本の取り組みに苦言を呈していたが、その時点でも今回のていたらくは十分予想できた。用地買収が思うように進まなかったという理由のようだが、こんなビッグプロジェクトにそんな理由が許されるのだろうか。いったいプロジェクト管理はどうなっていたのか。オリンピックが始まったのに会場が未完成ですといっているようなものだ。根本的な原因は、やはり本気で取り組み始めるのが遅かったのではないか。こんな有様じゃ九州の中で熊本は陥没していく一方だ。