先日発表された、来年の「第2回 午前十時の映画祭」上映作品のうち、「ひまわり」が上映中止となったそうだ。来年のラインナップのうち最も期待していた一本だけに残念でならない。中止の理由は劇場上映権について関係国間で問題が発生したためだそうだ。もともとこの「ひまわり」は、監督のヴィットリオ・デシーカ、製作のカルロ・ポンティ、主演のソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニなど、基本的にはイタリア映画である。しかし、フランスの制作会社やロケ地のソ連(現在のロシア)などが絡んでおり、しかもアメリカの大プロデューサー、ジョセフ・E・レヴィンやアーサー・コーンらの資金的なバックアップがあって初めて製作が可能になったと言われており、当初から複雑な権利関係が存在するという話は聞いていた。40年ぶりに大画面でニュープリント版が見られると喜んでいたので本当に残念だ。ぜひ問題をクリアして、いつの日か上映をしてもらいたい。