徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

映画「モンゴル」あれこれ

2008-04-08 18:11:12 | 映画
 家内と話題の映画「モンゴル」を見に行った。浅野忠信が頑張っているのは嬉しかったが、やはり、チンギス・ハーンの子供時代からモンゴル統一までの波乱万丈の半生を2時間余にまとめるのは難しく、なんだか戦いにつぐ戦いのダイジェスト版みたいになってしまった印象だ。まぁ、実際そんな人生だったのかもしれないが。でも、これまでに見たチンギス・ハーンを描いた映画の中では一番リアルだった。テムジンが浅野忠信で、盟友であり仇敵となるジャムカが中国のスン・ホンレイ(あの「初恋のきた道」の息子役)、妻のボルテがオーディションで選ばれたモンゴルの新人、父のエスゲイがモンゴル系中国人のバーサンジャプ(NHK「北条時宗」のクビライ役)等々、国際的なキャスティングが面白い。監督のセルゲイ・ボドロフは北野武の影響を受けているようで、浅野のキャスティングもそうだが、斬り合いのシーンのCG合成による血しぶきなどは「座頭市」にそっくりだ。合戦の俯瞰シーンはCG合成でスケール感を出そうとしているが、そんなことしなくても内モンゴルの草原の景観は十分スケール感が出ると思うのだが・・・ともかくこれは“エピソードⅠ”ということらしいので、また次回作が楽しみだ。音楽の馬頭琴やオルティンドーやホーミーは予想どおりの効果を上げていた。













追悼 チャールトン・ヘストン

2008-04-06 21:15:47 | 映画
 ハリウッドの巨星がまた一つ、流れ星となって遠くへ飛び去った。少年時代に夢と希望を与えてくれた多くのスターたちの中でも、特に彼は大きな存在だった。「十戒 (1956)」でのモーゼ役以降、大スターへの道を駆け上り、数々の映画史に残る名画を残した。しかし、訃報に接するとなぜか、スクリーンで初めて出逢った若手時代の頃が思い出されてならない。中でも思い出すのは次の2本だ。合掌。

■黒い絨毯(1954)
南米アマゾン川上流のジャングルを開拓したココア農園が「マラブンタ」と呼ばれる兵隊蟻の大群に襲われる。「地球最後の日」などで知られるジョージ・パルがバイロン・ハスキンと組んで作ったSFパニック映画。主人公の農園主を演じるのが、当時、新進気鋭の若手俳優だった29歳のチャールトン・ヘストン。ギリシャ彫刻のような風貌が印象的だった。共演は「サウンド・オブ・ミュージック」などのエリノア・パーカー。CGがまだ無かった時代に、兵隊蟻の恐怖をリアルに描いた特撮技術は素晴らしい。ちなみに邦題の「黒い絨氈」とは、黒い絨氈を敷き詰めたように、蟻の大群が地面を覆い尽くすという意味。


黒い絨毯(1954)

■遥かなる地平線(1955)
西部開拓史上有名な、メリウェザー・ルイスとウィリアム・クラークによる「ルイジアナ・パーチェイス」探検を描いた冒険活劇的な西部劇。監督はルドルフ・マテ、主役の二人をフレッド・マクマレーとチャールトン・ヘストンが演じている。ウィリアム・クラークを演じるのがチャールトン・ヘストン。道案内を務めるショショーニ族インディアン酋長の娘サカジャウィア(この人も実在の人物)、演じるドナ・リードとの恋模様も見ものだった。大画面で観る未開の地、西部の風景にワクワクしながら観たことを憶えている。

遥かなる地平線(1955)


【追記】
昨日以来、テレビや新聞ではチャールトン・ヘストン逝去のニュースが大きく報じられている。しかし、そのどれもが枕詞のように「全米ライフル協会会長を務めていた」と紹介する。これが残念でならない。協会の会合で銃を振り上げる姿はまるでタカ派の象徴のような印象を与えているが、もともと彼はリベラルな思想の持ち主だった。われわれが高校生の頃、アメリカは公民権運動が最も激しかった時期で、彼はこれを積極的に支援し、運動の象徴的な存在だった。どうも俳優仲間のロナルド・レーガンを支援するようになってから、方向性が変わってきたらしい。また、大学の同級生だったリディア夫人とはとうとう終生を共にし、離婚歴の無い珍しいハリウッドスターでもあった。理想的なファミリーとして「スクリーン」などの映画誌にも度々登場した。


人間の能力の不可思議

2008-04-05 12:17:14 | テレビ
 昨夜の熊本朝日放送「探偵!ナイトスクープ」でとんでもないものを見た。妙齢の速読術の先生が、バッティングセンターで、なんと150キロの速球をいとも簡単に打ち返したのだ。この先生、呉真由美さん(写真)といって主に関西でご活躍だが、野球の経験などは全く無いという。自分の経験では130キロでも当てるのは大変で、150キロにチャレンジしようと思ったこともない。呉先生によれば速読術によって身に付けた方法で脳がふだんの数倍も早く回転している状態になれば、速い球がゆっくりに見えるというのだ。われわれの少年時代のヒーローだった打撃の神様、川上哲治は絶好調時「球が止まって見えた。」と言った。このことについて問われた呉先生は「十分あり得たことだ。」と言う。この番組の探偵の一人、たむらけんじの笑いの小ネタ集の一つとして紹介されたが、とても笑ってすますわけにはいかない大脳生理学(かどうかはわからないが・・・)の研究テーマになり得るのではないかと思った。

SONGS 竹内まりや

2008-04-02 23:47:57 | 音楽芸能
 月日が経つのは早いもので、NHKの「SONGS」第1回に竹内まりやが登場してからもう1年が経つ。再び桜の季節が巡ってきて、彼女が再登場し、あらためて聴く「人生の扉」はまた味わい深い。今回は彼女のナンバーの中で最も人気の高い「駅」も聴けたし、新曲の「うれしくてさみしい日」も聴けた。この「うれしくてさみしい日」は結婚式の定番SONGになりそうな感じだ。ただ、この曲だけがリップシンキングだったのは残念だった。