徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

昭和36年秋、会津若松

2017-09-11 22:04:35 | 
 この時期になると必ず思い出して再見する映像がこれ。今から56年前に撮影されたこの映像は、僕の先輩であり、当時済々黌水球部の主将であった村山憲三さんが、昭和36年(1961)の会津若松国体の様子を写した貴重なフィルムである。
 セピア色の映像はさすがに56年という時の流れを感じさせるが、僕の頭の中には、いささかも劣化していないカラー映像が今も鮮明に残っている。
 右の写真は鶴ヶ城内の若松市営プールで行われた開会式の模様。水球競技は決勝戦のみ、このプールで行われ、ライバルの京都鴨沂高校と対戦したわが済々黌チームは…



≪映像の内容≫
●会津若松鶴ヶ城内の宿舎、西澤別館からバスで試合会場へ向かう。
●会津若松市内は国体ムード一色で沿道の人々から歓迎を受ける。
●予選リーグ会場の会津若松市立第一中学校に到着、早速軽い練習。
●義宮様(現常陸宮様)が水球視察のため会場におこしになる。
●選手控室で昼食をとる。
●予選リーグが始まる。

菊二題

2017-09-10 20:39:18 | 音楽芸能

肥後菊


 昨日9月9日は五節句の一つ、「重陽の節句」。平安時代に中国から日本に伝わった由来はともかく、長寿を願う節句で、それを象徴するのが季節の花「菊」であることから、別名「菊の節句」とも呼ばれる。ただ、もともと旧暦の9月9日だったので、菊の見ごろにはちょっと早い。
 菊をテーマにした芸能は数多いが、その中から今回は下記の二つを紹介したい。

▼能「枕慈童(菊慈童)」


2015年1月23日放送Eテレ「にっぽんの芸能」より能「枕慈童」シテ方喜多流能楽師・友枝昭世(人間国宝)

【あらすじ】
 三国時代の魏(ぎ)の初代皇帝・文帝時代、テッケン山の麓から薬水が流れ出るというので、勅使がその源を訪ねる。勅使は、菊の花の咲き乱れる山中の庵で異様な童子に出逢う。勅使が問うと「私は周の穆王(ぼくおう)に仕えていた侍童だ」と答える。周は七百年も前の世。童子は、穆王に召し使われていたが、誤って王の枕をまたぎ、その罰でこの山に流罪になったという。しかし、童子を愛していた穆王は、四句の偈(げ:法華経の経文)を書いた枕を与えた。その偈の経文を菊の葉に書いておくと、その葉より滴る露は不老不死の薬となり、七百年もの間生き伸びたのだという。そして童子は楽を奏し、舞を舞ったあと、寿命を帝に捧げ、そのまま山中の仙家へと帰ってゆく。 

▼舞踊 長唄「菊」


2014年12月23日 花童くるみ卒業公演より「村娘」

女性の一生を菊の花になぞらえ、少女から大人の女への成長を、禿、町娘、御守殿、村娘、菊の精の姿で踊り分ける。

加藤神社と磐根橋

2017-09-08 18:58:50 | 熊本
 今年は加藤神社が、京町台の新堀から再び熊本城内に戻って55年。明治7年(1874)、加藤神社(錦山神社)が城内の平左衛門丸から京町台新堀に遷座され、昭和37年(1962)に、国道3号線(現県道303号線)を直線化するため、再び熊本城内の旧櫨方に戻されるまで、88年間の京町鎮座時代は、神風連の乱、西南戦争、日清・日露戦争、太平洋戦争など、まさに動乱・戦乱の時代。ラフカディオ・ハーンの「願望成就」には、日清戦争が勃発し、軍都熊本に全国から結集した若い兵士らが、軍神加藤清正を祀った加藤神社で必勝祈願に沸き立つ戦時下の様子が描かれている。
 現在ではそんな京町鎮座時代の名残りをとどめるものは何もないが、今でも京町の人々の心は「京町はせいしょこ(清正公)さんのおひざもと!」。


現在の県道303号線と磐根橋。前方信号下の横断歩道辺りから加藤神社の階段が立ち上がっていた。
現在、信号から左折は熊本地震による新堀法面崩壊の復旧工事のため通行止め。


昭和36年頃、新堀時代の最後の頃の磐根橋と加藤神社。


戦時中の昭和19年(20年?)、加藤神社の鳥居下階段にて熊本師範学校女子部附属国民学校(現在の熊大附小)の全校生徒および職員


明治7年、城内の平左衛門丸から遷座したばかりの加藤神社と完成間もない磐根橋

頑張って! 玄海竜二さん!

2017-09-07 19:36:11 | 音楽芸能
 熊本を拠点に活動している大衆演劇の重鎮・玄海竜二さんが、先月、横浜の三吉演芸場での公演後、ホテルにて脳梗塞で倒れられたことを、今日の夕方KKT「テレビタミン」の放送で初めて聞いた。救急車で運ばれ、そのまま入院、治療を続けておられるそうだが、まだ予断を許さない状況が続いているようだ。
 日本の大衆演劇界をけん引する玄海竜二さんには、まだまだ頑張っていただかなくてはならない。なんとか快復して、あの人懐っこい笑顔で熊本へ帰って来られることを心より祈っています。


「城下町くまもと時代絵巻2013」で加藤清正に扮した玄海竜二さん


「城下町くまもと時代絵巻2014」で加藤清正に扮し、舞いを披露する玄海竜二さん

随兵会(ずいびょうえ)と随兵寒合(ずいびょうがんや)

2017-09-06 23:29:25 | イベント
 熊本市民最大の祭「藤崎八旛宮秋季例大祭」(随兵会)が近づいてきた。本来、9月11日から15日までの祭りだったのだが、10数年前にハッピーマンデー法が施行されて、9月15日が国民の祝日(敬老の日)ではなくなったあおりを受けて、現在はクライマックスの随兵行列や飾り馬の奉納が9月の第3日曜日に行なわれている。従って今年は9月17日がその随兵行列が行われる日である。
 昔は、大祭が行われる9月11日から15日のころ急に気温が下がり、秋の気配が濃くなることを「随兵寒合」といった。13日頃に最高気温が30度を割り、15日頃最低温度が20度を割るというのが平年の気温変化だったようだ。僕らが子供の頃、父親に手を引かれて朝随兵を見に行く時は、寒さに震えながら行った記憶がある。しかし、祭りの日にちも変動するようになり、また、近年の気候変動を見ていると「随兵寒合」という言葉も死語になってしまいそうだ。


2014年の随兵行列(夕随兵、随兵頭は幸山前市長)


2016年の飾馬飾卸し

元箱根駅伝ランナーが牛深の海に抱く夢

2017-09-05 21:41:23 | 熊本
 今日夕方のTKU「みんなのニュース」では、牛深の海でイワシの棒受け網漁に勤しむ元箱根駅伝ランナーにスポットを当てていた。彼の名は根岸成光さん。九州学院を経て上武大学に進み、箱根駅伝のランナーとして8区を走った経験を持つ。彼の九州学院時代、高校総体などの大会で僕は見ているはずなのだが全然記憶にない。だから箱根駅伝に出場したことも知らなかった。牛深の漁師の家に生まれた根岸さんは、大学を卒業すると当然のように牛深に帰り、親の後を継いで漁師になったという。牛深の海の魅力なのか、ご両親の教育が素晴らしいのか、その潔い姿勢にまず感動する。牛深沖で夏から秋にかけて行なわれる棒受け網漁。集魚灯で魚を集め、棒に張り渡した網で捕る漁法だ。いさり火が夜の海に並ぶ様子は、牛深の夏の風物詩ともいわれる。イワシやサバの産地として昔から全国に知られた牛深だが、一時期は不漁に悩まされたという。これからもけっして豊漁の時ばかりではないだろうが、根岸さんにはスポーツ選手のOBとして後輩たちの励みとなるよう頑張っていただきたいものだ。


復活!「古謝美佐子 熊本城島唄コンサート」

2017-09-04 14:15:27 | イベント
 「秋のくまもとお城まつり」の恒例行事として、2015年まで15回開催された「古謝美佐子 熊本城島唄コンサート」は、昨年、熊本地震で中断したが、今年、2年ぶりに復活する。
 沖縄音楽を代表する女性歌手・古謝美佐子さんによる三線の弾き語りとシンセサイザーなどを交え、沖縄古典音楽と融合した新しいサウンドは、毎回、熊本の人々の心をとらえてはなさない。
 この島唄コンサートに2010年から共演しているのが中村花誠さん率いる舞踊団花童。今回も7回目の共演が見られる。

 ◆2017年10月7日(土) 18:30~20:30 二の丸広場特設ステージ
 ◆出 演:古謝美佐子、佐原一哉、琉球國祭り太鼓
 ◆ゲスト:中村花誠と花と誠の会、舞踊団花童


▼2014年のリハーサル


▼2014年のフィナーレ



▼古謝美佐子さんの代表曲「童神」 城南海との共演

スイゼンジノリ

2017-09-03 21:39:25 | 熊本
 今日は嘉島町上六嘉にある義兄の実家のお墓に納骨に行った。ここら辺は平成の名水百選に選ばれた「六嘉湧水群」がある水どころ。墓のすぐそばの湧水池脇に「スイゼンジノリ」の養殖場があった。
 かつて肥後細川藩から江戸将軍家への献上品でもあった「スイゼンジノリ」は、水前寺成趣園の湧水池で発見されたことから「スイゼンジノリ」と名付けられたものだ。水温が18度くらいの極めて清冽な湧水池にしか自生しないという。しかし、湧水量が減り、水質汚染も進んだことから、約20年ほど前には絶滅の危機に瀕していたという。現在は特別保護区で保護されているが、既に天然の「スイゼンジノリ」は失われたともいわれている。そんな古里の宝を守ろうと養殖に取り組んでいる人々がいることをあらためて認識できた。


湧水池

にっぽんの芸能「革新をめざして“日本舞踊 未来座 =賽SAI=”」

2017-09-02 00:06:35 | 音楽芸能
 今夜の「にっぽんの芸能」(Eテレ)は、今年6月、流派をこえた日本舞踊家が所属する日本舞踊協会主催の新作舞踊公演として行なわれた「日本舞踊未来座=賽SAI=」が放送された。日本舞踊の伝統や様式を受け継ぎながらスピーディーで力強い振付やわかりやすい歌詞など現代を意識した作品が並んだ。第1週は演出・振付、中村梅彌、松本錦升(市川染五郎)らが出演の「水ものがたり」と、橘芳慧振付、本條秀太郎作曲の「女人角田~たゆたふ~」。


水ものがたり


女人角田~たゆたふ~