大人と子どものための世界のむかし話12フィンランド ノルウエーのむかし話/坂井玲子・山内清子・訳/偕成社/1990年初版
ハリーポッターシリーズにでてくる守護霊。
ハリーは牡鹿、ウイズリーは犬のテリア、ハーマイオニーはカワウソ、そしてダンブルドアは不死鳥と、これだけでもワクワクしたことがあります。
この守護霊がでてくるのがフィンランドの「王さまとふしぎなけらい」です。
これまで守護霊がでてくる昔話にであっていないのが不思議なくらいです。
王さまと若者がでてくるのですが、この若者が守護霊というのは、最後のほうであきらかになります。
贅沢をし、遊んでばかりいた王さまが、全てをうしない、国を逃げ出しますが、道端に放り投げられていた死人を、最後の3マルクをだして、丁寧に葬ってやったところからはじまります。
ぼろをまとった若者があらわれ、この若者に助けられ、一文無しですが、宿も食事もなんとかとることが
できます。
どこの家でも、王さまに宿をかしてほしいと若者が頼むと、その家はこころよく泊めてくれるだけではなく、お礼まで。
若者は、古い帽子(姿をかくしてくれます)、さびた剣、ふるいてさげ袋を手に入れます。
後半は、野獣に求婚されている王女を救い、結婚することになります。
さびた剣は、野獣の首を一瞬の間に打ち落とします。
王さまとうつくしいお妃の子どもが床をはいまわるほど大きくなったとき、若者は王さまにいとまごいします。
王さまはながいあいだつかえてくれたお礼をするために、望みのものをいうよう若者にいいます。
すると、若者は王子の首をいただきたいと答えます。
王さまは王子の首をはねるのですが、若者が姿を消すと、すぐに王子の首がもとどおりにつながります。
おわりで王子の首をはねる場面がでてきて、びっくりです。
説明がなく、いま一つ疑問が残ります。