どもに贈る昔ばなし14/再話・昔ばなし大学再話研究会 小澤俊夫・編・監修/小澤昔ばなし研究所
お母さんと二人暮らしの太郎。
母親は、太郎の誕生日にあんころもちを三つつくってあげます。
太郎が三つ目のあんころもちを食べようとすると、あんころもちは、ころころころがって山の中の穴に。
太郎が追いかけてゆくと穴の中には鬼が。
あんころもちは鬼の大将が食べて、うまかったので太郎に作り方を聞きます。
鬼どもが大将の口もとについていたあんこをとって、大きなすりこ木のさきっぽにつけて、するばちでくるくるすると、あんこがむくむくいっぱいでてきます。
おなかがいっぱいになった鬼のすきをみて、逃げかけたところで、太郎は、すりこ木をもっていこうと思い、すりこ木を持ち出します。
家に帰った太郎が、すりこ木で米びつをくるくるかきまわすと、米びつはお米でいっぱいになります。
すりこ木をくるくるまわすと、食べものがどんどんでてくるという楽しい話。
あんころもちを作ったり、太郎が鬼から逃げ出す場面もリズミカルです。
最後、母親は、奇跡のすりこ木を殿様に届け、殿様は正直さに感心し、一生食べても困らない米を二人にあげるのですが、最後はなくてもよさそうです・・・。