語りつぐ人びと アフリカの民話/守野庸雄 中島久・訳/福音館文庫/2004年初版
スワヒリというとケニアの話でしょうか。
アフリカの昔話にでてくる名前は、同じようですんなりとはいかないようです。
プワグとプワグジの二人連れは文無しでおなかをすかせていました、
この二人が木陰で昼寝をしている人に目がとまります。そばにはロバが。
プワグはロバを盗んで市場にいきます。
のこったプワグジは、ロバの代わりに綱をくくりつけておきます。
ロバの持ち主が目をさますと、ロバをつないでおいた綱には人間が。
プワグジは、おふくろがかんかんになってロバになるように呪いをかけられ、やっとおふくろの怒りがとけて、もとの人間になったとわけを話します。
綱をといてもらったプワグジは、市場にでかけ、プワグとロバを売ったお金をわけあいます。
何日かたって、ロバの持ち主が市場に行ってみると、自分のロバをみつけます。ロバには印をつけておいたのです。
ロバの持ち主は、ロバの耳元でささやきます。
「おい。おまえ、またおふくろさんを怒らせてしまったな。だが今日は一文でいいといわれても、お前を買い取ってやんねぇからそう思え」
おれおれ詐欺で、大金をだしてしまった話がよくありますが、電話などがあったとき、冷静に対応できるか心配なところもあります。
昔から、騙しのテクニックはつきないようです。