クモヨばあさんのすばらしいす/脚本・松居スーザン 絵・市居みか/童心社/2013年(12画面)
クモヨばあさんは、巣を張る名人。
”でんたろう”、”ちょうじろう”からおねがいされてクモの巣をはることにしたクモヨばあさん。
ところがその夜、はげしい雨が降りだし、すごいあらしが一晩中あばれまわりました。でんたろう、ちょうじろうもいなくなりました。クモヨばあさんは、すみきった空をみて、みんなを げんきづけるために、いままでより もっとすばらしい巣をと 張りはじめました。
けむしさんが、落ちていた紫色の花びら、ガは、ちぎれた羽、とんとうむしは、おちている真っ赤な鳥の羽をもってきてくれました。一日中、はったり、つむいだり、ぬったり 大忙し。それでも、みんなのためにと、巣を作り続けます。
夜になって、巣は出来上がりましたが、おもったほどきれいに なりませんでした。しかし、お星さまが ひとつ ひとつ消えていき、山の向こうから おひさまが かおをだすと、なんということでしょう。巣が七色に 輝きはじめたのです。
そこへ、ちょうじろう、でんたろうもやってきて、「なんて きれいだろう」と、感激。でんたろうは、すんでいた しげみが めちゃくちゃになりましたが、七色の巣をみて 元気が出たと クモヨばあさんに お礼をいいました。
最後は「そらはあおい せかいはうつくしい いきているって いいね」の歌でおわります。
おばあさんの力だけでなく、みんなが協力してつくりあげた巣。なにかをやりとげようとすると、それを ささえてくれる人がいます。