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商人とオウム/ミーナ・ジャバアービン・文 ブルース・ホワットリー・絵 青山 南・訳/光村教育図書/2012年初版
この絵本の宣伝文句がよくできています。「商売上手のペルシャ商人VSふるさとに帰りたいオウム、ここ一番の大勝負のかけひきのゆくえは?」とあって、思わず読んでみたくなります。
ペルシャの商人が、歌もうたえば、言葉もしゃべる、羽はあかるくひかるオウムのおかげで、商売は順調。ある外国人の商人たちは、オウムにびっくりして、品物を全部買ってしまいます。
売るものがなくなった商人はインドに仕入れにでかけ「自由に飛んでいるオウムをみたら、わたしもみんなともういちど飛びたい、森のかおりをすいたい」と伝えてくれと伝言します。
商人はインドで、商売の品物をどっさりと買い込み、おくさんやむすめ、料理人にもお土産を買いこみます。
ペルシャへの帰り道、商人は深い森で、自由に飛び回っているオウムにあい、伝言を伝えると、オウムたちは次から次へと木の枝からおっこちて、地面でぴくりともしなくなります。
やがてペルシャにもどった商人は、オウムからどうしても教えてくれといわれ、森の中であった不思議なできごとについて話します。それを聞くとオウムは金でできたブランコからすとんとおちて、ぴくりともしなくなってしまう。
商人がオウムが死んだものと思って、かごからオウムをテーブルにおくと、オウムが羽をはばたかせ天井に舞い上がっていきます。
オウムは「インドのともだちからのメッセージのおかげです」というと、天井の穴からはるばるインドへ、自由に飛んでいる友だちのところへ飛んでいきます。
この本のもとになったのは、13世紀にペルシャにいた詩人の詩とあり、もとの詩には、ペルシャからインドへシルクロードを旅する風景もうたわれていたのではないかと思わせる。
イランはペルシャと呼ばれた昔から古い歴史をもつ国で、世界史を彩っており、もういちど見直してみたい国でもある。