アメリカのむかし話/渡辺茂男:編・訳/偕成社文庫/1977年
エイトジョンは、ひねくれもので、大人の言うことを、ちっともききませんでした。
「ベッドで、頭を下にして、寝てはいけませんよ。家にお金が、なくなってしまいますからね。」と、おかあさんがいうと、エイトジョンは、頭を下にして、ベッドに逆さに寝ると、たちまちエイトジョンの家は、貧乏になってしまいました。
「日曜日に、うめき声をだしてはいけませんよ。<皮をはがれた骨>という魔法使いが、やってきますよ」といわれ、エイトジョンが日曜日に、うめいたりうなったりすると、<皮をはがれた骨>がやってきて、エイトジョンを台所のテーブルの上で、油のしみしみにかえてしまいます。
何も知らないお母さんが、テーブルの上のしみを、ごしごしふきとってしまうと、それっきりエイトジョンは、どこかえきえてしまいました。
エイトジョンは、黒人の男の子として登場します。前段は、エイトジョンがいかにひねくれているかの例が 続きます。
オチにびっくりする話です。