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長野県が独自に感染状況指標 デルタ株拡大で導入に向け検討

2021年08月04日 23時59分52秒 | ウイルス

長野県が独自に感染状況指標 デルタ株拡大で導入に向け検討

2021年8月3日 (火)配信中日新聞
 

 県は二日、県内で新型コロナウイルスのデルタ株への置き換わりが急速に進んでいるとして、感染状況のスピードを示す県独自の指標を導入する方向で検討に入った。

 阿部守一知事が新型コロナに関する県議会の代表者らとの会合で明らかにした。

 県は現在、県内の感染状況を示す指標として独自の感染警戒レベルを設定し、県内十圏域で感染状況をそれぞれ六段階で示している。各レベルの設定は、直近一週間の人口十万人あたりの新規感染者数などを目安にしている。

 阿部知事は会合終了後の取材に「今の感染警戒レベルでは(感染者数の推移の)トレンドが分からない。どこの地域は急増中、ということを工夫して伝えていく」と話した。(我那覇圭)

■北信圏域レベル4に上げ

 県は二日、新型コロナウイルス感染者が急増している北信圏域(中野市など六市町村)で、独自の感染警戒レベルを3(警報)から4(特別警報1(ローマ数字の1))に引き上げた。

 県によると、北信圏域では一日までの一週間に、レベル4の引き上げ基準に相当する十六人の新規感染が確認された。

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40~50代の早期接種要請 小池都知事、重症者増加で

2021年08月04日 23時56分48秒 | ウイルス

40~50代の早期接種要請 小池都知事、重症者増加で

その他 2021年8月3日 (火)配信共同通信社
 

 東京都の小池百合子知事は2日、都内で新型コロナウイルスの重症患者が前日から13人増の114人に上り、うち70人を占める40~50代に糖尿や高血圧などの基礎疾患が目立つと指摘し、「ほとんどの人はワクチンを未接種です。40~50代のまだ受けていない方はできるだけ早くお願いしたい」と呼び掛けた。都庁で報道陣の取材に答えた。

 小池氏は入院の対象が基本的に中等症以上の患者だとの考えを強調。その上で、重症病床の確保や、国と連携して宿泊療養や自宅療養の体制整備を進めていると述べた。

 2日から首都圏3県でも緊急事態宣言の対象となり、「都県境を越える移動は避けていただきたい」と改めて要請した。

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徳島市の病院クラスター ウイルス床に付着か 「想定外」の対策に困難さ露呈 地域 2021年8月3日 (火)配信徳島新聞

2021年08月04日 23時50分07秒 | ウイルス

徳島市の病院クラスター ウイルス床に付着か 「想定外」の対策に困難さ露呈

 2021年8月3日 (火)配信徳島新聞
 

 新型コロナウイルス感染者が全国で急増しており、県内でも「第5波」の到来が懸念される。5月に入院患者ら68人のクラスター(感染者集団)が発生した徳島市のそよかぜ病院では、きめ細かな防護策を取っていたにもかかわらず、感染の広がりを抑止できなかった。病棟の床に付着したウイルスが原因になるという「想定外」の事態が起きた可能性があり、対策の難しさが浮き彫りになっている。

 病院によると、最初の感染は2階東病棟で始まり、5月2日夜に患者と職員計27人の陽性が判明した。院内では昨年2月から感染対策を進め、全職員を対象に1日3回検温したり、外出自粛を呼び掛けたりしていた。感染拡大前に体調不良が疑われる職員も確認されていなかった。

 感染判明後、病院は2階東病棟に感染者や濃厚接触者を隔離する「レッドゾーン」を設けた。担当する職員は外階段を利用して病棟に出入りし、レッドゾーンに入る際は防護服を着用。他フロアとの往来も禁じた。

 レッドゾーンは感染者の増加で日ごとに拡大。5月7日には、外階段につながるエリアを含む病棟全体がレッドゾーンとなった。県の助言もあり、職員の出入りを一時的にエレベーターに切り替えた。エレベーターを使うのは2階東病棟の職員だけとし、利用は出退勤時に限った。ただ、1階に下りてからの通路が他病棟の職員と重なったため、この動線の運用は4~5日間で見直した。

 異変は11日に起きた。3階西病棟の患者が発熱し、陽性が判明。同じ病棟の職員をその日のうちに検査した。職員は全員陰性となり、その後も感染は確認されなかった。

 一方、患者間では感染が広がった。

 2階と3階の空調は別系統で、ウイルスが空調を介してフロアをまたぐことはない。県医師会感染症対策委員長の田山正伸医師は、2階東病棟職員の靴や体に付着した微量のウイルスが同病棟の職員が通った1階通路に残り、そこから3階西病棟の通路床などに広がった可能性を指摘する。

 通常ならば、床に広がった微量のウイルスが口や鼻に入って感染する可能性は低い。だが、院内には精神疾患や認知症の入院患者が多い。3階西病棟では通路に座り込んだり、はったりする患者がいたほか、消毒やマスク着用といった感染対策が自発的にできない人もいた。職員に感染者が出なかったのは、手洗いや消毒を徹底していたからだと分析する。

 消毒作業に当たる職員が不足していたのも影響した。病院では感染者と接した職員40人が自宅待機となった。人手不足の中、通常業務と並行しながら、出勤している職員で連日消毒を行った。消毒を優先したのは、ドアノブなど手で触れる機会の多い箇所だった。

 田山医師は「床から口という感染ルートは考えにくく、感染者が出ても通常は床を消毒しない。精神科病院という特殊な環境と感染力の強い変異株(英国型)が相まってクラスターを招いたのだろう。感染が2病棟だけにとどまったのは病院の努力の成果ともいえる。感染対策の難しさが表れている事例だ」と話す。

 そよかぜ病院の久次米均理事長は「感染を食い止められなかったか、今も自問を続けている。今回のことを十分に検証した上で全職員が対策を一から見直し、改善していくのが病院としての責務だと考えている」と語った。

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徳島市民病院の看護師1人がコロナ感染 外来・救急・新規入院休止

2021年08月04日 23時47分29秒 | ウイルス

徳島市民病院の看護師1人がコロナ感染 外来・救急・新規入院休止

 2021年7月29日 (木)配信徳島新聞
 

 徳島市は28日、市民病院の看護師1人が新型コロナウイルスに感染したことが判明し、外来診療と救急外来、新規入院を原則休止したと発表した。医師や看護師、事務職員ら約850人を対象に抗原検査を行っており、感染拡大の恐れがないと判断した段階で通常の診療体制を再開する。

 病院によると、看護師の感染を確認した27日午後10時すぎから救急の受け入れを原則休止。外来診療は28日から治療の必要性が高い放射線や化学療法、人工透析などに限っている。新規入院患者の受け入れは原則やめており、手術は緊急性や安全性を考慮して行う。

 看護師は入院病棟で勤務している。27日は休日で、体調不良のため市民病院で抗原検査をして陽性と分かった。患者との接触は多くないとしている。県によると、看護師は40代女性で、肺炎の症状があり中等症。ワクチン接種は受けていないという。

 病院は全職員の抗原検査や該当施設の消毒を実施している。看護師と同じフロアで勤務する医師と看護師計17人は陰性だった。入院患者については現時点で検査していない。

 28日の定例会見で内藤佐和子市長は「関係者の皆さんにご心配とご迷惑をお掛けしますが、感染拡大防止に全力で努めます」と述べた。市民病院は災害時に傷病者を受け入れる「災害拠点病院」に指定されている。

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全国への緊急宣言に言及 鳥取知事、コロナ拡大受け

2021年08月04日 23時46分05秒 | ウイルス

全国への緊急宣言に言及 鳥取知事、コロナ拡大受け

 2021年7月29日 (木)配信共同通信社
 

 鳥取県の平井伸治(ひらい・しんじ)知事は29日の記者会見で、東京都など全国で新型コロナウイルス感染者が急増していることを受け「個人的には全国で緊急事態宣言が出てもおかしくない」との認識を示した。

 平井知事は、感染拡大地域とそうでない地域の往来を遮断することは感染対策の定石だとして、昨年全国に緊急事態宣言が発令され移動を制限したことを念頭に「各地で協力しなければならない段階だ」と指摘した。

 政府のこれまでの対策については「うまくいっていない。だからこそ鳥取県内も感染拡大に苦しみ、都市部でも感染者が急増している」と批判。「最悪の場合、経済や社会にかなり強い影響を与える手法も取らざるを得ない」と主張した。

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原因不明の不調、診断は「極度の貧血」…引退も考えていた大橋悠依

2021年08月04日 23時41分24秒 | 運動スポーツ

原因不明の不調、診断は「極度の貧血」…引退も考えていた大橋悠依

 2021年7月26日 (月)配信読売新聞
 

 競泳女子400メートル個人メドレーの金メダリストになった大橋悠依選手(25)(イトマン東進)はプールから上がり、言った。「すごく楽しい。それが、自分が水泳をやるすべてかな」。大学時代、極度の体調不良で引退を考えたが、家族らに支えられて復調し、東京五輪の大舞台で輝いた。

 表彰台の頂上で、正面に上がる「日の丸」を真っすぐに見つめた。「ここに来るまで色々なことがあったけど、やってきたことは間違ってなかった」。そんな思いがこみ上げ、何度も両手で目元をぬぐった。

 東洋大1年の時、原因不明の不調に陥った。2年になった2015年4月の日本選手権で、会場に車で娘を送った父、忍さん(62)は驚いた。顔に血の気がなく、結果も200メートル個人メドレーで40人中最下位だった。

 その後も体は思うように動かず、記録が伸びない。練習に身が入っていないと誤解され、仲間から帰るように言われたこともあった。

 「もう無理です。水泳をやめます」。はっきりと伝えた。相手は、北島康介さん(38)らを育てた平井伯昌監督(58)。無名だった高校時代に声をかけてくれた恩師に慰留され、かろうじて引退は踏みとどまった。

 その年の秋、血液内科で「極度の貧血」と診断された。滋賀県に住む母、加奈枝さん(56)は鉄分豊富なヒジキやアサリを煮るなど、バランス良く、娘の好きな食事を東京へ冷凍便で送った。時には、娘の部屋で料理をして帰ることもあった。

 治療を受け、体調が戻ると、練習量が一気に増えた。「全力を発揮して戦える」。喜びを力に記録を伸ばした。

 「水泳に詳しくない両親ですが、いつも見守っていてくれた。家族みんなで取った金メダルだなって思います」。25日のレース後、感謝の思いがあふれた。

 娘の泳ぎをテレビで見守った父は「色々あったが、まさか金を取ってくれるとは……。感動で涙が止まりません」と喜んだ。(森田啓文)

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第5波、ピーク見えず 「デルタ株、感染リスク高い」

2021年08月04日 10時04分04秒 | ウイルス

新型コロナ:新型コロナ 第5波、ピーク見えず 「デルタ株、感染リスク高い」 国際医療研究センター・大曲貴夫医師

 2021年8月1日 (日)配信毎日新聞社
 

 新型コロナウイルスの感染者の確認が全国で連日1万人を超え、東京都では31日、4000人を上回る新規感染者が確認された。国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長は「1年前に比べ感染のリスクは高まっている。屋外屋内を問わず、マスクを外して会話することは絶対に避けてほしい」と呼びかける。押し寄せる第5波の現状を聞いた。

 公衆衛生や医療のいろいろな場面が回らなくなっている。保健所はすごく大変だ。陽性者が出ると、保健所の人たちは全員に連絡し状況を聞き取り、自宅療養かホテル療養、入院するかを決める。入院が必要であれば入院先を決めるが、東京都で1日に2000人、3000人の陽性者が出ると追いつかない。手が回らず、悲鳴が聞こえてくる。

 保健所の手が回らないというのは、陽性者に目が届いていないということだ。陽性が判明した人の中には、検査は受けたが、医師と会って病状の評価を受けていない人が山ほどいる。不安は強いだろうし、中には悪化する人も出てくる。

 ワクチン接種が進み高齢者の新規感染者や重症者が減ったのは事実だが、感染者が爆発的に増え、40代、50代の重症者は増えている。医療が必要なのに、病院に入院できない人がいる。高齢者の重症者が減っているからといって、軽く捉えていいかというと違う。

 東京都の重症者は80人以上で推移している。ほかにも高濃度の酸素を必要とする人は多い。この1年半、治療法が変化し、人工呼吸器ではなく鼻から酸素を送り込む「ネーザルハイフロー」という呼吸療法を使うケースが増えた。これを使う人は、重症者にカウントされないが、酸素が足りずに身動きもとれない状況にある。重症者と同じように苦しんでいる人が、重症者の何倍も存在する。1年前と同じ感覚で重症者数だけを見て、「少ない」と言うのは状況の過小評価になる。

 第5波のピークがいつなのか、正直分からない。置き換わりが進むデルタ株は、他国の状況をみても広がりやすいのは明らかだ。この難局は、生半可なことでは越えられない。昨年春の第1波の時ぐらいに社会全体が行動変容をしないと越えられないのではないか。すでに治療や療養に至るまでの流れが滞ったり、一般医療でも手術予定が後回しになったりしている。自分のこととして考えてほしい。【聞き手・金秀蓮】

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大阪「第5波」で懸念される中等症の増加、医師「人生で一番苦しい」…8月下旬に5千人超予測

2021年08月04日 09時39分26秒 | ウイルス

大阪「第5波」で懸念される中等症の増加、医師「人生で一番苦しい」…8月下旬に5千人超予測

 2021年8月2日 (月)配信読売新聞
 

 新型コロナウイルス感染の「第5波」で懸念されるのが中等症患者の増加だ。海外では重症扱いされることもあり、専門家は「甘く見てはならない」と警鐘を鳴らす。大阪府では最悪のペースで感染者が増え続けた場合、8月下旬には入院が必要な軽症・中等症の患者が、府の確保病床をはるかにしのぐ5000人超に達するとの予測もある。府は病床の積み上げを目指すが、先行きは不透明だ。

 「大阪は『第5波』のまっただ中。ワクチンがほとんど行き届いていない40、50歳代に感染が広がり、中等症病床が埋まりつつある」。7月30日の大阪府の対策本部会議で、吉村洋文知事は危機感を訴えた。

 大阪府の1日の新規感染者は890人で先週の日曜日(471人)の2倍近くに増えた。患者は重症が77人と1か月前に比べて20人の増加だった一方、軽症・中等症は1028人と2.8倍に急増している。

 「第4波」(3月1日~6月20日)では、軽症・中等症の患者は60歳以上が6~8割を占めたが、高齢者へのワクチン接種が進むにつれて若い世代が目立つようになり、7月下旬には50歳代以下が6~7割になっている。

 「『重症以外は怖くない』と思うのは大きな間違いだ」。専門医らは警告する。

 コロナの症状は「軽症」「中等症I」「中等症2」「重症」に分類され、中等症Iは呼吸不全はないが、息切れや肺炎が見られ、入院が必要となる。中等症2になると呼吸不全で肺炎が広がり、酸素マスクでの酸素投与を要する。悪化した場合は、口から気管に管を入れて酸素を送る人工呼吸器の装着が検討される。

 医師でりんくう総合医療センターの 倭正也・感染症センター長によると、中等症2の一部は米国などでは重症扱いという。「医者の立場でわかりやすく言い換えれば、中等症2は重症。重症は重篤のイメージだ」。倭医師は説明する。

 米ジョージタウン大の安川康介医師はツイッターで、一般の人と医師で症状のイメージに 乖離かいり があるとし、中等症は「多くの人にとって人生で一番苦しい」と表現している。

 後遺症も報告されている。治療が遅れると、肺が硬くなって呼吸機能が落ちる「肺障害」となり、退院後も息苦しさが数か月続く。他に全身 倦怠けんたい 感や味覚・嗅覚障害、脱毛などが確認されている。 三鴨みかも 広繁・愛知医大教授(感染症学)は「後遺症になるメカニズムの多くは未解明だ。中等症を決して甘く見てはいけない」と訴える。

 倭医師は「発熱やせきの症状があればすぐ検査を受け、感染が判明したら早期に治療を始めることが重要だ。ワクチン接種できる環境にある人は、接種を前向きに検討してほしい」と話している。

 大阪府は軽症・中等症の入院患者のため、1日時点で2510床の病床を確保しているが、今月上旬にも不足する可能性があり、増床を急いでいる。

 府の試算では、医療崩壊を招いた「第4波」と同じペースなら、入院を要する患者のピークは今月23日に2474人。感染力が強いインド型(デルタ型)の流行を加えた最悪のケースでは、同5日に2637人、同24日にピークの5123人に達する。

 しかし病床の追加は容易ではない。府は6月以降、計3000床を目標とし、改正特措法に基づいて呼吸器内科などのある病院に要請しているが、断られるケースが多いという。増床を求められた堺市内の総合病院は「もう限界。これ以上追加すれば、他の患者が入院できない」と話す。

 府は今後、病院名を公表できる改正感染症法での要請を検討するが、吉村知事は「それでも病院は拒否できる。お願いベースでしかないのが実態」と難しさをにじませる。入院が困難な場合、療養先のホテルから医療機関に点滴治療を受けに行く対応も検討している。

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ウイルス床に付着

2021年08月04日 09時29分38秒 | ウイルス

徳島市の病院クラスター ウイルス床に付着か 「想定外」の対策に困難さ露呈

 2021年8月3日 (火)配信徳島新聞
 

 新型コロナウイルス感染者が全国で急増しており、県内でも「第5波」の到来が懸念される。5月に入院患者ら68人のクラスター(感染者集団)が発生した徳島市のそよかぜ病院では、きめ細かな防護策を取っていたにもかかわらず、感染の広がりを抑止できなかった。病棟の床に付着したウイルスが原因になるという「想定外」の事態が起きた可能性があり、対策の難しさが浮き彫りになっている。

 病院によると、最初の感染は2階東病棟で始まり、5月2日夜に患者と職員計27人の陽性が判明した。院内では昨年2月から感染対策を進め、全職員を対象に1日3回検温したり、外出自粛を呼び掛けたりしていた。感染拡大前に体調不良が疑われる職員も確認されていなかった。

 感染判明後、病院は2階東病棟に感染者や濃厚接触者を隔離する「レッドゾーン」を設けた。担当する職員は外階段を利用して病棟に出入りし、レッドゾーンに入る際は防護服を着用。他フロアとの往来も禁じた。

 レッドゾーンは感染者の増加で日ごとに拡大。5月7日には、外階段につながるエリアを含む病棟全体がレッドゾーンとなった。県の助言もあり、職員の出入りを一時的にエレベーターに切り替えた。エレベーターを使うのは2階東病棟の職員だけとし、利用は出退勤時に限った。ただ、1階に下りてからの通路が他病棟の職員と重なったため、この動線の運用は4~5日間で見直した。

 異変は11日に起きた。3階西病棟の患者が発熱し、陽性が判明。同じ病棟の職員をその日のうちに検査した。職員は全員陰性となり、その後も感染は確認されなかった。

 一方、患者間では感染が広がった。

 2階と3階の空調は別系統で、ウイルスが空調を介してフロアをまたぐことはない。県医師会感染症対策委員長の田山正伸医師は、2階東病棟職員の靴や体に付着した微量のウイルスが同病棟の職員が通った1階通路に残り、そこから3階西病棟の通路床などに広がった可能性を指摘する。

 通常ならば、床に広がった微量のウイルスが口や鼻に入って感染する可能性は低い。だが、院内には精神疾患や認知症の入院患者が多い。3階西病棟では通路に座り込んだり、はったりする患者がいたほか、消毒やマスク着用といった感染対策が自発的にできない人もいた。職員に感染者が出なかったのは、手洗いや消毒を徹底していたからだと分析する。

 消毒作業に当たる職員が不足していたのも影響した。病院では感染者と接した職員40人が自宅待機となった。人手不足の中、通常業務と並行しながら、出勤している職員で連日消毒を行った。消毒を優先したのは、ドアノブなど手で触れる機会の多い箇所だった。

 田山医師は「床から口という感染ルートは考えにくく、感染者が出ても通常は床を消毒しない。精神科病院という特殊な環境と感染力の強い変異株(英国型)が相まってクラスターを招いたのだろう。感染が2病棟だけにとどまったのは病院の努力の成果ともいえる。感染対策の難しさが表れている事例だ」と話す。

 そよかぜ病院の久次米均理事長は「感染を食い止められなかったか、今も自問を続けている。今回のことを十分に検証した上で全職員が対策を一から見直し、改善していくのが病院としての責務だと考えている」と語った。

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