Mars&Jupiter

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カール・フィリップ・エマヌエル・バッハのシンフォニアヘ長調Wq181、そしてけいこ食堂最後の日

2009-02-01 11:28:12 | 古典~現代音楽ドイツ編
横浜和田町のけいこ食堂が昨日をもって閉店した。
最後の日とあって、少しの時間だけ寄って、
日本酒を飲んで、別れの日を惜しんだ。
初めてお会いした常連の人たちとも少しばかり話した。
みんな口々に、明日からどうしようと、
けいこ食堂の閉店の現実を悲しんでいた。
ちょっとしたオアシスのような場所であったので残念だ。
とはいえ、それだけみんなに愛された店は幸せである。
それを考えると大学の時にアルバイトしていた居酒屋が、
25年以上経った現在でも残っているというのはすごい。
けいこ食堂もいつか復活してくれたらいいなと思うのである。

昨日は横浜から上星川駅まで歩きました。
途中聴いたのはカール・フィリップ・エマヌエル・バッハの作品。
彼はヴァイマルに1714年生まれた。
ヨハン・セバスティアン・バッハの先妻
マリア・バルバラとの間に生まれた次男である。
ライプチヒ大学で法律を学び、
フリードリヒ2世の宮廷でチェンバロ奏者として活動し、
ベルリン宮廷の楽団員として活躍した。
その後ハンブルクの音楽総監督もつとめたようだ。
古典派音楽の基礎を作った作曲家として有名である。

シンフォニア変ホ長調Wq179は、1757年に作曲された。
2本のオーボエとホルンと弦楽器、
通奏低音のために作曲された作品である。
第一楽章プレスティッシモは、
弦楽器により奏される華麗で軽快な旋律で始まる。
ハイドンやモーツアルトにつながる古典的な部分は、
ホルンやクラリネットの奏するところから感じられる。
その一方で、バロック的な部分も持っている。
第二楽章ラルゲットは、弦楽器中心のゆったりとした音楽。
叙情的な旋律が流れ、牧歌的でバロック的な楽章である。
第三楽章プレストは、軽快に奏される主題は古典派的で、
ホルンの吹奏がドイツらしい。

シンフォニアヘ長調Wq181は1762年に作曲された。
第一楽章アレグロ・コン・スピリートは、
弦楽器により奏される主題は軽快で明るく、
流れるような旋律はさわやかである。
第二楽章アンダンテは、フルートの吹く旋律が、
牧歌的でしかし情感を伝えている感じでいい。
歌うような旋律はフルートが入ることで雰囲気が変わる。
第三楽章プレストは、ホルンとオーボエが入り、
明るく軽快な音楽は宮廷的な華やかさを持ち、
モーツアルトなどの音楽との近さを感じる。
バロックから古典派までの道のりは、
こういった作曲家たちの作品を聴くと分かる感じがする。
コメント
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