Mars&Jupiter

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マックス・レーガーのモーツアルトの主題による変奏曲とフーガ作品132を聴く

2010-07-10 08:53:04 | 古典~現代音楽ドイツ編
昨日は歩き始めようと思った夕方に激しく雨が降り出したので、
ウォーキングを休むことにしました。
昨日聴いたのは1873年生まれのレーガーの作品。
早くから音楽教育を受けていた彼は、リーマンに音楽理論を学び、
ミュンヘンで教育活動や作曲活動を始めた。
その後はライプチヒ音楽院の教授に就任し、
マイニンゲン宮廷楽団の宮廷楽長をも務めた。
モーツアルトの主題による変奏曲とフーガ作品132は、
1914年に作曲された主題と8つの変奏とフーガからなる作品である。
主題はモーツアルトの有名なピアノ・ソナタ第11番
「トルコ行進曲付き」K.331の第一楽章を用いている。
今回聴いたCDは、カール・シューリヒト指揮の
シュトゥットガルト放送交響楽団の演奏による。
最初のアンダンテ・グラツィオーソによる主題提示では、
モーツアルトのピアノ・ソナタ第11番の第一楽章の第一主題が、
オーボエなど木管楽器により奏され、弦楽器に受け渡され、
木管楽器と弦楽器の相互のやりとりで主題が奏される。

リステッソ・テンポの変奏1では弦楽器中心に軽快なテンポで主題が変奏されるが、
この時点ではまだ主題はそんなに変形されていないのでわかる。
ポコ・アジタートの変奏2からはかなり主題が変形され、わかりづらくなるが、
この感じはブラームスがおこなう変奏曲の手法に似ている。
突然湧き上がってくるような旋律の中に、
断片的にそれを感じさせるところはある。
コン・モートの変奏3は感傷的な旋律となった主題が弦楽器によって奏でられる。
ヴィヴァーチェの変奏4では金管楽器も加わりダイナミックに展開される。
クワジ・プレストの変奏5は木管楽器が加わり、軽快に、
しかし徐々に諧謔的な感じの変奏が繰り広げられる。
ソステヌートの変奏6はゆったりとしたテンポで、
回想風に主題が現れ、牧歌的な雰囲気のある音楽である。

アンダンテ・グラツィオーソの変奏7は、主題をあまり変形はしていない。
弦楽器中心にゆったりとしたテンポで奏されていく。
モルト・ソスティヌートの変奏8は感傷的な旋律となって始まる。
それまでの変奏が長くとも演奏時間が2分程度であるのに対し、
この変奏だけは7分を超える長大なものとなっている。
やがて優しく、穏やかな音楽となって静かに終わる。
アレグロ・グラツィオーソの長大なフーガがこの作品の最後に置かれている。
最初弦楽器のみでフーガが始まり、やがて木管楽器も加わっていく。
この作曲手法はオルガン奏者であった彼だけあって素晴らしい。
さらに金管楽器が加わってフーガは壮大さを増し、最後は堂々とした感じで終わる。
コメント
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