Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

カール・ニールセンの交響曲第5番作品50を聴きながら、二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2010-08-26 05:20:30 | カール・ニールセンの作品
昨日は二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
途中聴いた曲は、1865年生まれのニールセンの作品である。
彼の略歴については以前触れたので省略する。
交響曲第5番作品50は、1921年から1922年にかけて作曲された。
聴いたCDはオーレ・シュミット指揮、ロンドン交響楽団の演奏による。
第一楽章は、大きく二つの部分からなる。
テンポ・ジュストの第一部では最初弦楽器がトレモロで、
揺れる風のように幻想的な音楽を奏していく。
これにファゴットやホルンなど管楽器が、彩りを加えていく。
やがてもう一つの動機が現れもするが、
ここまでは平和でのどかな北欧の自然の情景が描かれる。
しばらくすると小太鼓が、行進曲風なリズムで叩き、
ティンパニが決然とした感じで二音を叩き、弦楽器も入り、
緊張感と悲愴感を漂わせ、戦争の影を感じさせる。
やがて第二部アダージョのところとなり、
これまでの悲惨さを優しく慰めるような主題が弦楽器に現れる。
そしてそれを邪魔するかのように木管楽器が絡んでいき、
再び小太鼓が鳴り響き、激しい戦闘の様子が描写され、
盛り上がりをみせて、クライマックスを迎える。
クラリネットが終わりを告げるかのような旋律を歌い、
最後は静かに何もなかったかのように静かに終わる。

第二楽章は、4つの部分から成っている。
第一部のアレグロは、勇ましく緊張感を持った旋律が、
オーケストラ全体でダイナミックに奏されていく。
第二部プレストは、スケルツォ風の部分で、
悪魔のように荒々しい舞踏がフーガ風に展開される。
激しい中クライマックスを迎えるとフルートが入り、
次の第三部アンダンテ・ウン・ポーコ・トランクィロとなる。
ここは第一部の主題がやさしい感じで奏されていく。
平和を求める願いが込められているかのように、
繰り返されながら、盛りあがりをみせたところで、
第四部アレグロに入り、新たな主題を奏すが、
これを中心に音楽はやがてテンポをあげて、
激しく、荒々しくなり、最後のクライマックスを築いて、
高らかに金管楽器が旋律を奏でて堂々と終わる。
それにしてもシュミット盤による交響曲第5番は、
録音が古いものの、やはりいつ聴いても名演奏だと思う。
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ウーノ・クラミの交響曲第1番を聴きながら、二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2010-08-25 15:35:39 | 古典~現代音楽フィンランド編
昨日は二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
途中聴いた曲は、1900年生まれのクラミの作品である。
彼の略歴については以前触れたので省略する。
交響曲第1番は、1937年から1938年にかけて作曲された。
聴いたCDはトゥオマス・オッリラ指揮、
タンペレ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏による。
第一楽章アレグロ・ノン・トロッポは、
ティンパニの叩く音に弦楽器とホルンが入り、
オーボエが牧歌的な主題を奏で、他の楽器にそれは引き継がれる。
もう一つののどかな旋律もオーボエによって奏でられ、
その二つの主題をもとに曲は展開していくが、
雄大なフィンランドの自然を感じさせてくれる。
フルートによって第一楽章が奏され、再現部が始まる。
ティンパニの音と木管楽器により第二主題が再現され、
最後は速いテンポで金管楽器を加え、華やかな感じで終わる。

第二楽章プレスティッシモは、幻想的なスケルツォ風の楽章で、
行進曲風にリズムを刻む上で、木管楽器が軽快に旋律を奏でる。
弦楽器の動きはチェイコフスキーの交響曲第6番第三楽章に似ている。
太鼓がリズムを叩き、金管楽器も加わり華やかさを加え、
終わり方もチェイコフスキーのように颯爽とした感じで終わる。
第三楽章アンダンテ・モルトは、弦楽器の合奏で始まる。
オーボエも加わり、叙情的でロマンティックな音楽が奏でられる。
中間では速いテンポになり、主旋律が管楽器と弦楽器により、
幻想的な感じで軽快にスケルツォのように奏されていく。
そのあとはゆったりとしたおだやかな旋律が奏でられ、
最初の旋律が歌うように奏でられ盛り上がりをみせて、
最後はオーボエと弦楽器が残って静かに終わる。
第四楽章アレグロ・マエストーソは、激しい感じのリズムに乗り、
フルートとオーボエが牧歌風の旋律を奏でていく。
その主題は弦楽器によって高らかに歌われていく。
対照的なもう一つの主題の主題も現れ、
これらの主題をもとに変形されながら、展開されていく。
後半では高らかに最初の主題が歌われ、クライマックスを築き、
ホルンなど金管楽器の音と強烈な打楽器のリズムで華やかに終わる。
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備中松山城に行く、そしてクット・アッテルベリの交響曲第3番ニ長調「西海岸の風景」作品10を聴く

2010-08-24 13:47:32 | 古典~現代音楽スウェーデン編
昨日は岡山県の高梁市に行き、備中松山城を見に行きました。
鞴(ふいご)峠から備中松山城まで歩くこと20分ほどを往復したが、
急坂であり、当日の暑さもあって少し辛かったが、
標高430mの頂上に築かれた備中松山城の景観はなかなかである。
しかし、よくまあこんな高いところに城を建てようと考えたものである。
天守の中を見学したが、中はこじんまりとしている。
帰りは定番ではあるようだが、頼久寺の庭園も見学した。
今回取り上げる曲は、1887年生まれのアッテルベリの作品である。
彼の略歴については以前触れたので省略する。
交響曲第3番ニ長調「西海岸の風景」作品10は、イェーテボリ近郊の小島、
スカフテランデットのストケヴィクという小さな町で、
1914年から1916年にかけて大体の部分を作曲したようである。
聴いたCDはアリ・ライシンネン指揮、
ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団の演奏による。

第一楽章レント「太陽の霧」は、太陽が昇る様子をホルンが、
立ち上っていく海岸の蒸気を弦楽器がゆらめくように表現している。
それはやがて、金管楽器や打楽器が加わりいったん力強く盛り上がる。
そのあとは、静まり穏やかな音楽になり、最初の音楽が繰り返される。
描写的でありながら、とてもロマンティックな音楽は、
やがて盛り上がりを見せ、クライマックスを築くが、
最後は最初の音楽が繰り返され、静かに終わる。
第二楽章コン・フォコ「嵐」は、激しく荒々しい嵐の様子が、
全合奏で描写され、金管楽器と打楽器が活躍する。
一方で弦楽器により叙情的で穏やかな感じの旋律が奏でられる。
そのあとは叩きつける雨風を描写するような最初の激しい音楽になり、
再び弦楽器による穏やかな曲のあとで、雷鳴を感じさせる音楽になる。
この勇ましさをも感じさせる主題は、なかなかいい。
ハープが響き、最後は穏やかな弦楽器のみの音楽となって静かに終わる。
第三楽章モルト・ヴィヴァーチェ「夏の夜」は、
夜を感じさせるように、ゆったりとしたテンポで弦楽器が旋律を奏で、
それに管楽器が絡んでいき、曲は進行していく。
情熱的に盛り上がるところもあれば、オーボエが叙情的に旋律を奏で、
弦楽器もそれに応えながら、北欧らしい音楽を展開していく。
途中から弦楽器を中心に速いテンポでアンサンブルを続け、
やがて金管楽器が加わり、情熱的な音楽を奏でていく。
繰り返す弦楽器の音型の上に、金管楽器が歌うように旋律を奏で、
後半は雄大な北欧の自然を感じさせるような音楽となっていく。
その音楽がやがて盛り上がりをみせ、クライマックスを築いたあと、
最後はハープも加わり、幻想的な感じの中、消え入るように静かに終わる。
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エイノユハニ・ラウタヴァーラの交響曲第1番を聴く

2010-08-23 07:08:23 | 古典~現代音楽フィンランド編
昨日はウォーキングを休みました。
途中聴いたのは1928年生まれのラウタヴァーラの作品である。
彼の略歴については以前触れたので省略する。
交響曲第1番はアメリカ合衆国に留学中であった
1955年から56年にかけて作曲された作品である。
当初4楽章制であったが1988年に大幅に改訂され、2楽章制になった。
聴いたCDはマックス・ポンマー指揮、
ライプチヒ放送交響楽団の演奏による。
第一楽章アンダンテは、ティンパニの叩く音に続き、
弦楽器によって叙情的な旋律が奏されて始まる。
金管楽器と打楽器が加わり、いったん盛り上がりをみせ、
この主題をもとに音楽は進行し、独奏ヴァイオリンが旋律を奏でる。
そして金管楽器も加わりダイナミックに盛り上がりをみせ、
いったん静かになってフルートや独奏ヴァイオリンが旋律を奏し、
穏やかな感じのまま、弦楽器のみとなって静かに終わる。
第二楽章アレグロは、軽快な弦楽器のリズムに乗って、
管楽器がおどけたような旋律を奏でていく。
ショスタコーヴィッチのスケルツォなどを想起させる音楽で、
だんだん荒々しさも加わり、最後はいきなり終わる。
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レポ・スメラの交響曲第2番を聴く

2010-08-22 06:00:44 | 古典~現代音楽バルト3国編
昨日はウォーキングを休みました。
途中聴いたのは1950年生まれのレポ・スメラの作品である。
彼の略歴については以前触れたので省略する。
交響曲第2番は1984年に作曲された。
原曲は1982年に作曲したヴァイオリンとピアノのための作品のようだ。
曲は初演者でエストニアの指揮者であるペーター・リルジェに献呈されている。
聴いたCDはパーヴォ・ヤルヴィ指揮、マルメ交響楽団の演奏による。
第一楽章モデラート・トランクィロは、弦楽器のみに始まり、
それに2本のハープが加わり、繊細で幻想的な旋律が繰り返される。
やがて金管楽器も加わり盛り上がりをみせる。
この一つ目のモチーフがしばらくは繰り返されていく。
もう一つは打楽器と金管楽器による荒々しい感じのモチーフである。
再び最初のモチーフが繰り返されたあと、二つ目のモチーフが現れ、
やがてその二つのモチーフは重なりながら、切れ目なく第二楽章に続く。

第二楽章インテルルディウムは、鐘が鳴り響く中、
打楽器と弦楽器が荒々しい音楽を続けていき、それが終わったあと、
ハープの音の上で、弦楽器が旋律を奏でていくが、
これは第一楽章の最初のモチーフを変形させたものである。
それが終わると管楽器中心とした音楽になって終わる。
第三楽章スピリトーソは、鐘が鳴り響き、ハープの音の上に、
弦楽器が第一楽章の最初のモチーフを繰り返し、変形させていく。
このモチーフを繰り返し、第一楽章のもう一つのモチーフも絡んでいく。
壮大さも感じさせながら、ダイナミックに音楽は展開していく。
終わりの方で、トランペットの音が鳴り響くと、
弦楽器とハープのみになり、最後は消え入るように幻想的に終わる。
コメント (2)
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