東京都の奥沢で進めてきた住宅が、いよいよ完成します。
引き渡し前の束の間に、できあがったばかりの空間で、ひとり過ごしている時間は楽しいものです(笑)
まあ、できあがったばかりよりも、それから何年も後のこと、だんだんと味わいが出てくることをイメージして設計しているので、できあがったばかりのピカピカの室内は、あとから振り返るとなんだか味気ないものには感じるのですが・・・。
この住宅はご実家の建て替えの計画なのですが、古くからあった百日紅の木を残しました。
まだ赤い花がきれいに咲いていて、それが書斎コーナーの窓から見える眺めは心地よいものです。
防火規制のある地域ですから、防火用のアルミサッシを使うのですが、それが味気ないものにならないように、窓回りに造作をしつらえました。木製の網戸、そして本棚。
小さな、しっとりと落ち着いた窓辺の空間になりました。
リビングの窓からは、新しく植えるシンボルツリーが眺められる予定です。
古い木と、新しい木と。
それらが暮らしに趣きを与えてくれることと思います。