大は小を兼ねる?

2025-02-09 21:36:37 | 桜坂の家


最近、取り組んでいる実施設計が佳境になって大忙し。
作業的にどんどんとこなしていければよいのですが、デザインの肝になるところはしばし沈思黙考。
そんなふうにして時間がかかってしまいます。

たとえば写真の部屋の窓の位置や大きさを考えていたときのこと。
この部屋は寝室で、正面の壁には、その気になれば壁いっぱいに窓を大きく開けることもできました。
ですが寝室なので、腰壁が高いぐらいのほうが落ち着くかな、座っていても外から見えないぐらいの高さに。
明るすぎず、でも部屋全体にふんわりと明るさが広がるといいな、と思い、障子で自然光を和らげて。
窓の外には、道向かいに立つ古い保存樹木が見えるはず。障子を開けるたびに、パッと新鮮に樹木が見えるといいな。



そんなことを考えながらできあがった窓辺のデザインが、こんな感じ。
窓は大きくしておけばよい、明るければ明るいほどよい、という考え方もあるかもしれませんが、そこで過ごすことを考えて、ちょうどよい心地よい在り方を考えること。
そうすることで、そのようにしなければ生まれない風情が、生まれる。
大は小を兼ねる、ということはないと思うのです。

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