仙台で進行している「青葉の家」の現場。
上の写真は2階部分にあるロッジアの写真です。ロッジアというのは、屋根で覆われたテラス空間、というような意味合いをもっています。16世紀イタリアの建築家アンドレア・パッラーディオは、ロッジア空間の名手で、美しい半屋外空間を数多く設計しました。イタリアには心地よいロッジア空間が、住宅にも都市建築にも多くみられます。エアコンなしに屋外で積極的に過ごそうとすることは、今後ますます重要になるのではないでしょうか。
「青葉の家」のロッジアは個室の前に位置しており、椅子と小さなテーブルでも出してくつろぐ場所ですから、物干しテラス、というわけにはいきません。この後デッキを敷いて、腰壁がちょうどよい高さになると、適度に開かれた居心地の良い場所になりそうです。あまり開放的になりすぎると、個室とのつながり上、落ち着いた雰囲気になりませんので、ちょうど良いぐらいがいいですね。
1階部分のリビングの大きな木製窓枠も、大工さんの手によってつくられました。西洋しっくいが塗られた外壁に、タモ材の窓枠の風合いが調和します。幅・高さともに2メートル60センチもある大きな窓。十字に切った桟が、庭の風景をきれいに切り取ってくれそうです。
大きな窓、小さな窓。向き合う光景や環境に応じて、いろいろな雰囲気の窓がしつらえられているのが、この住宅の特徴です。それぞれが個性的で美しい窓辺になることを願いつつ、設計してきました。そのぶん手間のかかる工事内容になりますが、ひとつひとつ丁寧につくってくださっています。できあがったら、またこのブログでもご紹介していきたいと思います。