ジュリア通り

2018-08-28 16:19:46 | 旅行記


暑い夏の思い出の写真から。

ローマの旧市街 テヴェレ川の近くに、ジュリア通りという道があります。

エッセイなどを読んでいると、須賀敦子さんなど何人かの作家が、ローマで一番好きな道、というようなことが書いてあるのが印象的だったのですが、初めて訪れた時、そのこころがわかるような気がしました。
1キロ以上続く、一直線の道。その左右には趣のある館が並びます。見逃せないのは、立体交差する道のアーチ状のトンネルがあるところ。
一直線の道の単調さを、独特の風情に変えているのは、このアーチによるところが大きいのでしょうか。

工業製品の塗り壁材ではつくりだせない、実に味わい深い壁の表情は、見ているだけで飽きません。
この道の傍らにずっとあり続けた壁。建物の用途は数世紀の間に変わっていけども、風景の一部として変わらない姿があり続けるのは、とてもうらやましいことだと思います。


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図書室のある家

2018-08-20 10:02:56 | 上池台の家


「上池台の家」は子供4人が暮らす大所帯の家です。回遊式になっている動線は子供たちにとっては格好の遊び場になります。
その動線の一部に、ライブラリーと名付けられたスペースがあります。中庭に面してデスクと本棚がしつらえられ、天井が丸くドーム型になっていて、特別な雰囲気になっています。
もともと、たんに通過するだけの廊下にしてしまうのはもったいないから、なにか良い雰囲気のスペースにできないだろうか、ということからじわりじわりとできあがってきたスペースなのですが、できあがってみると、家のなかでも最も異質な場所になりました。

バタバタと室内を走る子供たちも、ここだけは走るのが禁止だとか。ここは図書室です。図書室では静粛にしてください。そんな風にお母さんに注意を受け、そっか、ここはトショシツだからしずかにしないといけないんだよね、と子供たちどうしで気を付けあっているのでしょうか。

家のなかに、そんな不思議なゾーンがあるのは素敵だなと思います。

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もうすぐ完成!!

2018-08-06 22:38:15 | 城北の家


東京都北区で建設中の家。室内の塗装もほぼ完成し、現場では暑いなか追い込みの作業が続いています。
公園の緑に面する大きな窓や、オープンエアを楽しめるルーフテラスなど、一戸建て住宅ならではの楽しみをギュっと濃縮したような空間に仕上がってきました。



建て主のリクエストで実現したトイレの壁の色も、小さな窓からの明かりに照らされて、思わずハッとするような趣き。




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