紅茶のブレンダーとして著名なOさんの仕事場。
ちいさな室内には、仄明るい光が漂います。
その空間のなかで紅茶をブレンドし、新しい風味を生み出していく。
粛々としたそんな時間を想像すると、真摯に紅茶に向き合う姿がイメージされます。
Oさんがインスタグラムにアップする写真は、いつもとても美しい。
涼しげな、あるいは温かそうな湯気をくゆらせながら、紅茶やお菓子が凛とした存在感をもって映し出されます。
華美を演出するのではなく、そぎ落とした果てに浮かび上がる情趣。
多くの人が、その写真の数々にも惹かれている様子。
そう、ジョルジョ・モランディの静物画のような存在感だ!
その雰囲気をつくりだすのに、背景としてのこの空間も一役かっているかなと思うと、じんわりと嬉しい。
ずっと想いを馳せてきたロマネスクの空間の片鱗が、すこしだけ現われてくれたのでしょうか。